『飛鳥大和 美の巡礼』四(閑人亭日録)

 栗田勇『飛鳥大和 美の巡礼』新潮社1978年初版、「五 死の国の生者」を読んだ。高松塚古墳から始まる。

《 極言すれば、この被葬者の人種的特徴がいずれであろうと、作者が外来者であろうと、そこに生れた芸術作品はあきらかに、日本固有の絵画の先駆的記念碑というべき である。十九世紀のパリのエコールは、ピカソをはじめ数多くの外国人が形づくっていたことを想えば、なんの不思議もない。芸術は、たとえば、宮廷のある工人の手に なるとはいえ、個人を通じて表現されるディテールには時代が息づいているのである。だからこそ、現代のわれわれの共通の感性をゆさぶるのであって、それがなければ、 単なる記録にとどまる。 》 80頁

《 そして、いま、この古墳に、千年後にみられる壁画には、モチーフや様式論はさておいても、すでに、まぎれもなく、日本に独特の流れるような情感がみちあふれている。  》 82頁

《 イデオロギーとして、また、国家典礼としての宗教は、ひとつの形式を確立するが、死のイメージについては、人間は古くからの共同体のイメージを脱却することは できない。それだけに、高松塚壁画の空間は、神仙と仏教と常世の国のイメージの濃厚に結晶した、万葉時代人の明るい死の世界を垣間見させてくれるのである。 》 86頁

 大岡信を顕彰する事業の打ち合わせ。市役所で会合の後、昼食を挟んで続き、午後四時前帰宅。ふう。女性陣はタフ。いつものことだが脱帽。

 ネット、うろうろ。

《 私は日本学術会議任命拒否を忘れない。菅前首相のやったことだ。許されないのは、学問そのものの否定のみならず、いまだにその理由が説明されていないことだ。 安倍さんも大概だったけど、菅さんを継いだ岸田さんは、侮辱罪を数を頼みに採決した。どう考えも危険な政権であることに変わりはないだろう。 》 立川談四楼
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1536917834395029504

《 岸田自民党が政治による学問研究の選別により更なる学術の衰退を招く「稼げる大学」法案を成立させた後に、その政府が日本の論文数が過去最低の順位となり「深刻」 であるという科学技術白書を「閣議決定」する矛盾。その衰退を招き、更に加速させようとしている張本人が、まるで他人事とは恐れ入る。 》 異邦人
https://twitter.com/Narodovlastiye/status/1536845225305395200