『芸術随想 おいてけぼり』(閑人亭日録)

 洲之内徹『芸術随想 おいてけぼり』世界文化社二○○四年四月一日 初版第二刷発行を飛び飛びに再読。紙質もカラー図版も良い。巻末の「コレクション考──なぜ「絵のなかの散歩」なのか」。

《 つまり、私のコレクションは美術館の収蔵作品とはわけが違うのだ。あくまでの「気まぐれ美術館」なのである。 》 220頁

《 絵の物識(ものし)りになることが絵がわかるということではない。高い絵や高くなりそうな絵を集めて、値上がりを喜んでいるなどというに至っては沙汰の限りだろう。儲かると売る、売って儲けるというのでは、コレクションのできるはずもない。 》 220頁

《 だが、よく考えてみると、絵というものは勉強してだんだんよくなっていくというものでは決してなく、たいていの画家は二十代か三十代でその画家のピークに達してしまい、あとは、巧くなるといってもヴァリエーションがあるだけなのだ。巧くはなってもよくはならない。若いときに到達した水準を生涯保ち続けることができればそれが才能だと言えるくらいである。 》 221頁

《 してみると、コレクションが生まれるためには、もうひとつ条件がある。絵に対する無償の情熱がそれなのだ。 》 233頁

《 自分の持っている絵を財産だと考えたことは、私はいちどもない。だから保険を掛けたこともない。絵はその絵一枚きりのものだ。火事で焼けてしまうようなことになったら、金を貰ってみたところで、もうその絵は返ってこない。 》 233頁

 深くうなづく。

 ネット、うろうろ。

《 僕にとって哲学研究というのは、何か間違った考えを一掃するための最強の武器を作ることではない。自分を制約している考え方の枠組みを広げること、「空間の拡張」である。 》 千葉雅也 Masaya Chiba
https://twitter.com/masayachiba/status/1657924392897368064

《 津田氏と同意見だが、梅村氏の発言には、憤り以上に日本の政治の貧しさを悲しむ気持ちが強い。またぞろ、女性議員にあえて弱者たたきをさせて、自分は批判の矢面に立とうとしない、卑怯な「保守系」男性議員たち。そういう背景をつい想像してしまう。 》 山口一男
https://twitter.com/baaUBZ8INKYP7U0/status/1657844008125595650

《 引用:国会法102条の6によって明文上の法的任務を与えられている唯一の委員会が、「憲法違反問題の調査審議を任務とする憲法審査会」なのです。 このことをある議院法制局長は「憲法審査会の任務は護憲である」と述べました。至言だと思います。 》 buu
https://twitter.com/buu34/status/1657596652553908224

《 少子化自衛官が足りなくなるというのは衝撃だが、こんなことになったのも、自民党が長期に渡ってまともな少子化対策をしなかったから。基本、保守派や右翼は少子化対策は沈黙。日本人が減っていくのに何も効果的な対策をしてこなかったのは日本を愛していないからだろう。 》 森岡正博
https://twitter.com/Sukuitohananika/status/165793757200871424