『岩田榮吉 作品集』(閑人亭日録)

 本棚から『岩田榮吉 作品集』東京セントラル絵画館1977年10月発行を取りだす。挟まっている毎日新聞の劣化し退色した紹介記事「”ひねり”利いた油彩」冒頭と結び。

《 パリで制作して二十年になる岩田栄吉が、日本で七年ぶりの個展を、東京・銀座二の七、銀座貿易ビル・東京セントラル絵画館で開いている(十三日まで)。克明なこれ以上精緻に描きようがあるまいと思えるほど丹念な油彩である。 》

《 写真ではとうてい表現し得ない神秘的なその空間は、明快なハイパー・リアリズムの対極にある。作者が特にひかれるという、オランダ十七世紀の精密描写の影響は大きいが、それをわきまえたうえでの作者流の”ひねり”が利いているのである。 》

 この記事と紹介の白黒写真の「マルレーヌ」に惹かれ、二十六歳の私は観に行った。一目で心を射抜かれた。一番大きくて50F、小さいのは2F。どれも素晴らしかった。今、この画集(20cm×21cm)を開いて、殆どを記憶している。「ろうそくと地球儀」「香炉と宝石箱」など黒を基調とした絵に特に惹かれるのは、生まれつきか。驚いたのが、私設美術館が開設されていたこと。昨日ネットで偶然知った。
 https://www.iwata-museum.org/ja/painting/marlene.html
 https://www.yh-g.org/index.html
 岩田榮吉。公立美術館で未だに回顧展が開かれないのは不思議。流行に迎合せず、独自の絵画を制作。再評価されるべき画家だろう。
 画集にはもう一枚の葉書「岩田榮吉 回顧展」東京セントラルアネックス 1995年6月27日(火)─7月2日(日)。これも行った記憶。
 そういえば、私のK美術館で推していた味戸ケイコも北一明も、未だに他の美術館での企画展はない。作品は収蔵しているのに。美術業者が介在していないからだろう。
 http://web.thn.jp/kbi/

 ネット、うろうろ。

《 世界中にいる移民排斥を掲げる極右集団は日本が導入しようとしているこうした法案を求めている。彼ら極右にとって日本は桃源郷のように見えている筈だ。実際いたでしょノルウェーウトヤ島でのテロ事件犯とかね。岸田はもとより法案に賛成した政党、そして報道、この国がそこに向かってる意識あるかね 》 ガイチ
https://twitter.com/gaitifuji/status/1667000477182201859

《 迫害や暴力から逃れて来た人を、相手の境遇をまともに聞くことすらせずに強制的に迫害されていた国へと送り返し、あとは彼らが迫害されようが死のうが気にすらせず、厄介払いできてよかった、などとニヤつく。そんな奴らがこの国を動かしていることに、私は恐怖を感じる。 》 じこぼう
https://twitter.com/kinkuma0327/status/1666728669157662721

《 トラブル続きで、ブルシットジョブばかり増えるマイナカード、立法事実のない入管法、小規模事業者をいたぶるだけのインボイス制度と、この国のシステムが壊されていく。政権を変えるしかないと思うよ。 》 平川克美
https://twitter.com/hirakawamaru/status/1666732244105580544