『総員玉砕せよ!』(閑人亭日録)

 年賀状の宛名書きを終える。五十通ほど。多い年には軽く百通を超えた。時代は変わる。さて、裏面はどうするか。一日が終える。

 東京新聞、コラム『大波小波』は、犬生『再注目される「総員玉砕せよ!」』。冒頭。

《 「映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』がヒットし、水木しげるの傑作『総員玉砕せよ!』が再注目されている。1973年に書下ろしで刊行。当初の題名は『総員玉砕せよ!!──聖ジョージ岬・哀歌』。

《 それにしても『総員玉砕せよ!』の異様に身近なリアリティーは何だろう。(引用者・略)私たちが本当に守るべきものは何か。ぞっとするような虚無を感じる。 》

 講談社から出たその長編はもっていないが、短編の『セントジョージ岬─総員玉砕せよ─』を、『漫画で知る 戦争と日本 敗走篇』マガジンハウス二〇二二年七月二八日 第一刷発行で再読。この短編でも、いかに日本の軍隊がひどいか、痛感・・・。