『 群芳清玩 第三』(閑人亭日録)

 編輯印刷兼發行者 相見繁一『 群芳清玩 第三』發行所 藝海社 大正二(1913)年三月十五日發行を開く。13日にリンクを貼った「【田島志一と審美書院】 山崎純夫」から。
《 余昨秋故ありて審美書院を去り専ら工業方面に鞅掌しつつあり 本務の傍ら芸海社を起こしその最初の事業として茲に本書を刊行す。 (群芳清玩第一册 序)田島志一 》
 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/artbooks/kusa13.html
 『 群芳清玩 第三』は雑誌『国華』と同判型だが、『国華』よりしっかりした布装表紙(和装)。多色摺り一点(彫師摺師不明)と白黒写真印刷(審美書院)。審美書院とは縁が切れていないようだ。明治三十二(1899)年に『真美大観』を刊行して十年余。明治四十四(1911)年まで駆け抜けた出版業の力業には感服するのみ。何よりもその極精細多色摺木版画には感嘆しかない。同じ原画(オリジナル作品)からの複製(極精細多色摺木版画)を並置して(審美書院の豪華美術本の極精細多色摺木版画と、国華社の豪華美術雑誌『国華』および豪華美術本に掲載された極精細多色摺木版画)じっくり対比、鑑賞してみたい。以前ちょっと試したが、じつに興味深かった。加えて最近の美術本の原色カラー図版との比較もしてみたい。じつはこれを最もやってみたい。多色摺木版画の訴求力と原色カラー図版の訴求力の落差が一目瞭然・・・という予感。まあ、経験しているから。
 詳しいことは去年3月26日「『美術聚英』『群芳清玩』」で書いていた。
 https://k-bijutukan.hatenablog.com/entry/2023/03/26/195558


 ネット管見
《 原発周辺、かつての福島の町並みは跡形もなく 除染で出た汚染土の中間貯蔵施設の現在地【動画】 》 東京新聞
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/302421