夜更けの月

 昨夜遅く知人から電話「月を見て」。帰宅途中に見た月は山の端近くに皓々としていた。え、どこにあるの?とぐっと仰ぐと、満月は中天に掛かっていた。まだら雲に少し霞んだ朧月。
 私は携帯電話を持ってない。固定電話のみ。一昨日の毎日新聞荻原魚雷「そのほかのニュース」。
「携帯電話の普及にともない、これまでの電話が『家電(いえでん)』と呼ばれるようになりましたが、」
 知らなかったワ。確かに若い人たちはそう言ってる。ケータイ小説も流行している。
「この先、従来の小説も『紙小説(ししょうせつ)』なんていわれる日がくるかもしれませんよ。」
 まあ、ありかも。それにしても、ケータイ電話の小さい画面で小説を読むなんてヤだね。適度な大きさの読みやすい字体で読みたい。辞書は大きさ字体とも気になる。来年一月に出る広辞苑が十年ぶりに改訂。新収項目には、いけ面、顔文字、うざい、食玩、ツボカビ、らしくない、着メロ、自己中といった言葉があるけど、以上の言葉は、私はまず使わないな。アジア・太平洋戦争、九・一一、性同一性障害、ブログ、植木等ローリング・ストーンズなんかは使うな。それにしても基準がわからん。
 字体といえば、佐藤修悦という人の修悦体 が話題だ。

 内藤ルネが一昨日伊豆市の自宅で亡くなった。享年74歳。静岡新聞朝刊の記事。彼の描く黒猫が大好きだった。合掌。
 知人に彼のことを話したら「男なの?」