日本文学史早わかり・続き

 丸谷才一『日本文学史早わかり』の結びの部分。

《 実を言ふと、江戸がどれほど贅沢な時代だつたか、われわれにはまだよく判つてゐないのである。》

《 ただ、問題なのは、七部集時代以後に突入するとき、西洋十九世紀の刺戟があまりに強かつたため、徳川時代の文明の思ひ出を大あわてで拭ひ取らうとしたことである。このことはわれわれの内部における江戸と西洋との断絶となつて長く尾を引き、つまり、文明の過去と現在とは離ればなれになつてしまつた。》

《 籍(か)すに歳月をもつてするならば、江戸と西洋との断絶といふ悪条件はやがて解消し、われわれの文明はもうすこし落ちついたものになるかもしれない。》

 この本が出て三十年余、丸谷才一の期待したような昨今の江戸ブーム。

 「七部集時代以後」とは、「第五期 七部集時代以後 20世紀はじめ──?」をさす。しかしなあ。付表の年譜には「第五期 七部集時代以前(宮廷文化の絶滅期)」となっている。第3刷でも直ってない。

 ネットの見聞。

《 ウッドストックどころじゃない。 1991年9月、ソ連8月クーデターの一か月後に、モスクワでこんなことが起きてたのか…すげぇ。》You Tube の画像「 Enter Sandman  Metallica 」5735万アクセス。