「腕貫探偵 残業中」

 晴天、春の陽気に誘われてブックオフ長泉店へ。安部公房『R62号の発明・鉛の卵』新潮文庫2012年38刷、高田瑞穂『新釈 現代文』ちくま学芸文庫2009年6刷、計210円。

 西澤保彦『腕貫探偵 残業中』実業之日本社文庫2013年7刷を読んだ。昨日の続編。「残業中」の題名通り、仕事時間外に事件に巻き込まれたり、相談を受けたり。前作同様、快刀乱麻を断つごとくに謎を解明。真相に漂う人生の哀歓。さらなるツイスト(ひねり)展開に脱帽。

《 「趣味とは、その無償性ゆえにこそ、趣味たり得るのです。金額が五円だろうと、五十億円だろうと、関係ありません。」 》 「青い空が落ちる」

 「腕貫探偵」の発言に深くうなずく。

 先だって銅板画家の深沢幸雄氏から届いた手紙を再び開く。

《 何か小生はもうすぐ九十。流石に銅版の歩みは遅くなって ともかく 心、、鬼の様なつもりで戦っているのですが、 歩みきわめて遅く辛し。然し最後までやってゆきますよ。それが人生なり!! 》

 氏の手紙を拝見すると、いやあ、これではイカン、と反省。

 ネットの見聞。

《 きれいに切る道具がなかった縄文時代に茅葺屋根はあり得ない、樹の皮で葺いてその上に土をかぶせていたんじゃないか、なんて言われてみれば確かにそのとおり。 》 藤原編集室