『 内臓とこころ 』

 一昨日の椹木野衣杉戸洋の対談を小山登美夫がパシャ。

《 会場から見るとこんな絵になってたのか…。 》 椹木野衣
 https://twitter.com/tomiokoyama/status/609951327779553280/photo/1

 私の禿頭が……。反響音がひどく、ろくに聞き取れなかったことはナイショ。

 三木成夫『内臓とこころ』河出文庫2013年初版を読んだ。保育園での講演録。

 身体は体壁系と内臓系のニ系統から成り立っている。

 体壁系(動物器官)=外皮系(感覚)、神経系(伝達→脳)、筋肉系(運動)
 内臓系(植物器官)=腎管系(排出)、血管系(循環→心臓)、腸管系(吸収)

《 まず、体壁系を見ましょう。それはすでに申しましたように動物だけに見られるものです。 》  82頁

《 さて、この外皮系と神経系と筋肉系で、それぞれ感覚、伝達、運動の三つのいわゆる「動物機能」 が営まれます。 》 83頁

《 だから正確に申しますと、感覚と運動というものは、どちらが原因で、どちらが結果である というものではない。 》 83頁

《 つまり、感覚と運動は同時進行です。 》 84頁

《 つまり、”食欲”という、ひとつの内臓感覚をとっても、遠い宇宙の彼方との共振によって、 支えられていることがよくわかります。胃の内外の出来事だけで起こるものではけっしてない。 いいかえれば内臓の動きには、なにか遠い彼方と結ばれた不思議な側面がみられるようです。 内臓の感受性といった時、この問題を抜きに考えることはできないと思います。 》 62頁

《 私たちの内臓系の奥深くには、こうして宇宙のメカニズムが、初めから宿されていたのです。 「大宇宙」と共振する、この「小宇宙」の波を、私たちは”内蔵波動”という言葉で呼ぶことに しております。 》 79頁

《 以上をまとめますと、体壁系と内臓系の”対照的”な関係がおのずと明らかになる。そこでは、 双方とも「入─出」が向かい合って、その中間に”仲人”がいる。この仲人に相当するのが、 体壁系では「神経」、内臓系では「血管」ということになるのです。 》 86頁

《 そして、これまでお話しました、つまり「からだに内蔵された食と性の宇宙リズム」を、 心の本能と申しますか、その根源の機能と考えているようなわけです。これを私どもは、ひとことで ”内蔵波動”と呼んでおります。 》 99頁

《 以上で、心の現れる、ひとつの道すじが見えてきたように思われます。私どもは、これを目前の 「印象像」に、記憶の「回想像」が裏打ちすると申しています。 》 117頁

 抜き書きだけを読んでも何のことや、だろう。じつに根源的なことが易しい言葉で語られている。 認識論、自我論、芸術論を考えるうえで、じつに刺戟的だ。だから要約などできない。養老孟司は 解説で書いている。

《 この本を読むときに、現代の生物学の本を読むようなつもりで読まないで欲しい。生きものと われわれをつなぐものは、ただ共鳴、共振である。それを三木先生は宇宙のリズムと表現した。 共振はどうしようもないもので、同じリズムで、一緒に動いてしまう。三木先生はおそらく その根拠を追求し、長い生命の歴史のつながりを確認したのである。二十一世紀の生物学は、 おそらく生きもののそうしたつながりを確認する方向に進むはずである。またそうなって欲しいと思う。  》 206頁

 ネットの見聞。

《 宮崎県フェロニッケルスラグ問題。西川内地区に大量にすてられた産業廃棄物で非常に困っています。 原告代表取締役は 説明もしない 責任も取っていません。裁判長は「社長が出て来てもゴミじゃないと 言うだけですよね。と頭から決めつけていて 被告の代表取締役の尋問申し出は却下されてしまいました 》  黒木睦子
 https://twitter.com/mutsukuroki

《 「日本会議」は内閣閣僚の84.2%
  「神道議連」は内閣閣僚の94.7%
  「靖国議連」は内閣閣僚の84.2%  》

《 チーズバーガーにキスする女の子。その理由に感動の嵐! 》
 http://iinee-news.com/post-2564/

 ネットの拾いもの。

《 原稿の中の「洋館」がすべて「羊羹」に変換されてきたことに気付き、膝から崩れる。 ツタのからまる瀟洒な羊羹……その佇まいに憧れずにはいられない白亜の羊羹…… 羊羹に一歩足を踏み入れたヒロインを待つ運命…… 》

《 夏至の時期の白夜で知られるスウェーデンで、イスラム教徒が18日前後に始まるラマダン(断食月) の対応に苦慮している。断食は日没まで行われるが、白夜の期間は日没がないか、日はほとんど沈まない。 どの時点で食事をするかが難しく、スウェーデンや欧州のイスラム指導者が新たな指針の検討を急いでいる。 》