「世界かんがい施設遺産」登録証伝達式

 昼、東京への新幹線の車中で四方田犬彦『「かわいい」論』ちくま新書2006年初版を少し再読。昨日の「崇高」の反対語は 「かわいい」ではないかと思いついて。

《 ミニアチュールにとって重要なことは、それが起源となる物体を模倣しながらも、その本体が属している現実世界から 完全に遮断され、外部と内部の境界を厳密に維持していることである。この隔離が前提となってこそ、それを手にする者は、 現実とは別の秩序をもつミニアチュールの空間に遊び、我を忘れることができる。なるほどミニアチュールは起源となるものと 比較すると全体性の観念は強固であり、多くの場合、起源をはるかに凌駕している。(略)豆本は縮小を通して、さらに 強い姿勢のもとに、全宇宙を体現する物質として自己主張するにいたったのだ。 》 100頁

《 われわれの消費社会を形成しているのは、ノスタルジア、スーヴニール、ミニアチュールという三位一体である。 「かわいさ」とは、こうした三点を連結させ、その地政学に入りきれない美学的雑音を排除するために、社会が戦略的に 用いることになる美学であると要約することは、おそらく間違ってはいないだろう。 》 120頁

 上野の国立西洋美術館の「クラーナハ展」へ行く。これはすごい。
 http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2016cranach.html

 農水省での「世界かんがい施設遺産」登録証伝達式に参列。夜遅く帰宅。

 ネットの拾いもの。

《 第五回地味な仕返し選手権開催!
  歴代優秀作品
  信玄餅食べてる時に扇風機かける

  部屋の照明のひもをめっちゃ伸びるゴムにチェンジ

  クリップ入れの中のクリップを全部繋いどく

  書道の墨の代わりに一口ようかんを置いとく

  駐車違反してる車の前輪タイヤの下に花束とお菓子とジュースを置く 》 坊主
 https://twitter.com/bozu_108/status/808496659227242501