『重力と恩寵』(閑人亭日録)

 シモーヌ・ヴェイユ重力と恩寵ちくま学芸文庫1999年5刷を少し読む。じっくりゆっくり読むつもり。のっけからビリビリ来る。

《 食料を手に入れるための行列。同じひとつの行ないでも、動機が高いときよりも、動機が低いときのほうが、ずっとやりやすい。低い動機には、高い動機よりも多くの エネルギーが含まれている。問題はここだ。低い動機に属しているエネルギーを、どうやって高い動機に移しかえるか。 》 「重力と恩寵』 11頁

《 自分を低くすることは、精神的な重力に反して上って行くことだ。精神的な重力は、わたしたちを高みへおとす。 》 「重力と恩寵』 13頁

《 自分が苦しんでいるのと同じ苦しみを、他人がまったくそのままに味わっているのを見たいという欲望。だからこそ、社会的不安定の時期は別として、悲惨な境遇の 人々は、その恨みを自分と同じ境遇の人々の方に向けるのだ。
  このことが、社会的安定のひとつの要因となっている。 》 「真空と補償作用」 16頁

《 他人に害を加えて罰せられずにすむこと──たとえば、目下の者に当たり散らしておいて、黙っていろとおさえつけるなど──は、自分にとってはエネルギーの消耗を せずにすませることになる。その分だけ、他人が消耗しなければならない。なにかの欲望を不当に満足させようとする場合も、同じだ。こんなふうにしてためこまれた エネルギーは、ただちに堕落する。 》 「真空と補償作用」 17頁

《 さまざまな動機のもとになっていた対象が消失すると、それによって解き放されたエネルギーは、いつも、さらに低い方へと向かう傾向がある。
  低い感情(嫉み、恨みなど)は、堕落したエネルギーである。 》 「真空と補償作用」 21頁

 うすら寒い風の吹く曇天。浅川マキ「前科者のクリスマス」を聴く。
 https://www.youtube.com/watch?v=xkjrIku5Utw(14分40秒から)

 ネット、うろうろ。

《 中井英夫、山口から東京に分骨 没後27年、「虚無への供物」の舞台 》 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S14741866.html

 参列を依頼されていたが、この時節、行けなかった。

《 林、宇賀反対意見の結論部分は感動的です!! 》 弁護士戸舘圭之オフィシャル/とってぃ/袴田事件弁護団
https://twitter.com/todateyoshiyuki/status/1341612194518061056

《 なぜ感染が拡がるか→会食が止まらないから。
  なぜ会食が止まらないか→店が開いているから。
  なぜ店が開いているか→給付金が足りなくて営業しないと倒産するから。
  なぜ給付金が足りないのか→政府が出し渋っているから。
  ↓
  なぜ感染が拡がるか→政府がカネを出さないから。 》 DJ POEMBOY
https://twitter.com/poem_japan/status/1341800182640300034

《 「総理を侮辱した」として籠池氏を証人喚問した自民党が、なぜ、「総理に一年以上も虚偽答弁させた」人物(=公設秘書)を証人喚問しようとしないのか。 この秘書がやったことは総理に対する侮辱どころのレベルじゃないはずだ。 》 さよなら昨日の私
https://twitter.com/SaYoNaRaKiNo/status/1341656793521528834

《 エゴサすると女子高生が書いた絵に絡んで、エロのみならず、マンガ的な絵と芸術の話がかしましいので、これを再送。僕とマンガの距離感。 マンガ絵は19世紀の浮世絵以上に世界に伝播した日本発祥の描法であることは確かで、そこを無視して20世紀末に日本で美術家をやることは僕には不可能でした。 》  会田誠
https://twitter.com/makotoaida/status/1341910861879812096