『現代の美術 11 行為に賭ける』(閑人亭日録)

 『art now 現代の美術  11 行為に賭ける』講談社1972年4月28日第1刷発行を開く。編著者・針生一郎。章立て。

 1 日常性の意識化──ハプニング
 2 劇的空間──パフォーマンス・アート
 3 状態と過程──コンセプチュアル・アート
 4 位置と場──アース・ワーク  エア・アート
 5 記録と情報──インフォメーション・アート

《 この巻には、美術館や画廊をはみ出し、作品として実体をもたない、これらもっとも危険な魅力にあふれた系列が収録される。多くの作家、写真家、批評家の助力で、 入手困難な一回的な行為の写真を集めえたことを感謝する。これらの行為にはらまれる未知の言語を取り出すことが、編者の一貫した念願であった。 》 「はじめに」 6頁

《 60年代の後半、学生反乱やドロップ・アウトが世界各地に拡がるとともに、美術のあり方も大きく変わり始めた。 》 50頁

《 60年代半ばのミニマル・アートが、あらゆる表現を排除して、自己自身としか同一でない物体に作品を近づけたとすれば、ここでは物体としての作品と、状況に対する 作者の態度とが再び大きく分裂した。こうして作品、観念、過程、状況、情報は、作者の行為や態度を体験しなければ理解されない「形式」となるのだ。 》 50頁

《 60年代を通して物体への関心は、芸術がイリュージョンから解放されるための第一歩であった。だが、その制作が頂点に達したとき、芸術は主体を求めて再び行為と観念 に注目するようになった。 》 50頁

 解説「行為のなかで言葉はよみがえるか」冒頭。

《 いまでは伝説となったが、ハプニングという名称は、1959年の秋、ニューヨークのルーベン画廊で行なわれた、アラン・カブローの<6つの部分から成る18のハプニング >を発端としている。(引用者・略)観客は入口で、「参加者の役割」と「指示」を印刷したプログラムと、椅子の番号を示す3枚続きのカードを渡され、席につくと次の ような情景にまきこまれた。 》 106頁

《 こうした最初の場面をみても、カブローが台本で個々の行為を明確に指定した上にリハーサルをかさね、さらに色、形、光、音、言葉、映像、オブジェなどの効果を 組み合わせたことが理解されよう。ハプニングとは、これら各部屋で起こる出来事のことで、それは新しいジャンルの提唱でも、台本なしの即興的、偶然的な表現でも なかったのだ。
  「ハプニングという名称は不運だ。本来は、一つの芸術形式を表わすつもりはなかった。それは1958~59年に、私が企てた観念の一つにつけた題名の一部をなす、単に 中性的な語だった。(引用者・以下略)」 106頁

 欧米と日本の美術家の作品、行為が次から次へと目まぐるしいまでに紹介される。ヘンな見世物の一場面を見せられている気分。それにしても、なんと熱い世界だろう。 それから五十年・・・。

 朝、源兵衛川中流部、三石神社横のヒメツルソバを抜く。目についた茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。帰宅。汗~。水を浴びる。

 ネット、うろうろ。

《 このごろの日本を見ていると、世界の変化のスピードに付いていけなくなって苦しんでいるのが、誰の目にも明らかになっている。

  静的な安定を好んで動的な躍動は苦手な国民性なのかも知れないね。

  「疲れました。もう走れません。もう休ませてください」と言う「聴き取りにくい声」が聞こえている 》 James F. ガメ・オベール
https://twitter.com/gamayauber01/status/1549895262583156736

《 「ていねいな」「検証して」「調整して」「よく確認して」と言っているうちに世界の方は、どんどん先に行ってしまう。

  「主語がおおきい」「すべてが、そうなわけじゃない」の不機嫌な網羅主義への要求も同じことね。

  老化なんだよ、それ。
  ダイナミズムの拒否なのね 》 James F. ガメ・オベール
https://twitter.com/gamayauber01/status/1549899777013256192

《 ▼安倍晋三元総理の国葬はすべて国費で行われます。法的根拠もなし。岸田総理は内政・外交での成果を理由の一つにしていますが、「最重要課題」の拉致問題では、 「完全解決」どころか、成果なし。国葬には反対です。 》 有田芳生
https://twitter.com/aritayoshifu/status/1549905808548577280

《 なお、議院内閣制の法治国家の日本において、政府が「国会提出法案の解釈文書である内閣法制局審査資料」を国会議員に提出拒否することは絶対にあり得ない。

  近代立憲史上に例のない憲法違反等を犯した第二次安倍政権で兆候が始まり、学術会議任命拒否の際の菅政権が最初の例となり、今回が二度目だ。 》  小西ひろゆき参議院議員
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1549756237667274752

《 国葬に法的根拠がないことは多くの人が指摘しています。加えて、これらの首相経験者に比べて比較を絶するほど卓越していたとする場合には史料的根拠が示される 必要があります。内閣は首相経験者を露骨に「格付けした」以上、その評価基準を公開しなければならない。ぜひお願いします。 》 内田樹
https://twitter.com/levinassien/status/1549690826703261696