夏の昼下がりの夢(閑人亭日録)

 近くのスーパーまで自転車で買いものに行くとき、両側の店舗を見渡す。商店の夏休みが目につく。まあ、人休み、いい頃合いだ。こちらは一休み気分。本も音楽も気乗りがしない。茶碗を鑑賞しようか、と取り出す。これは日差しを受けて楽しむもの。冷房(28度)の効いた部屋の中でも気乗りがしない。LED電球の下でも質感がやはり、よく出ない。箱から出したが戻した。涼しくなってくれ~。
 それにしても、食欲は衰えていないが、物欲=所有欲はかなり減った。古物商を覗いても、インターネットを開いても、古本屋の商品を眺めても・・・手にしてみようとは思わないものばかり。二十年近く前から買い集めてきた美術雑誌『国華』は創刊号から150号ほどまで揃っている。ま、これはずいぶん前に揃った。国華社から出た豪華美術本も入手。そして二十世紀初頭、田島志一の関わった審美書院の豪華美術本も、求める本は入手した。全部はいらない。国華社と審美書院の複製木版画を見比べる展示をいつかしたいなあ、と夢見ている。これまた、こんな暑い午後にやたら重い豪華美術本を取り出そうとは思わない。夏の昼下がりの夢。
 【田島志一と審美書院】   山崎純夫
 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/artbooks/kusa13.html

 午後五時過ぎ、土砂降り。ちょっと遠くは晴れている。夏だねえ。
 雨が上がったので手紙を出しに行く。往復五分足らずなのに、びっしょり汗。夏だねえ~。