『庭師ヴィリエ』(閑人亭日録)

 昨日入手した岩田慶治道元との対話』講談社学術文庫2000年初版、「学術文庫版あとがき」の一節。

《 セザンヌの晩年の絵に「庭師ヴィリエ」がある。この絵には何故か塗り残しが多い。麦ワラ帽の尖ったてっぺん、口ひげ、粗末な服のそこここ、そして庭木のところ どころ。色は描こうと思えば、もちろん描けるに違いないのだが、存在の内部からの光は描けなかったのだろうか。私はその塗り残しのところに人間と自然との深い対話を 感じるのである。そこで一瞬とまって、フッと一呼吸してから色が生まれる。塗り残しの白はそこにあるのではなく、木立のなかに、草むらの根もとにあったのでは なかろうか。それで描けなかった。 》 356頁

 画集『セザンヌ婦人画報社1996年初版を開く。「庭師ヴィリエ」1906年がある。やはりこれだ。ずっと心に残っている絵。晩年の水彩画はじつに美しい(ネットでは 見つからず。同様の絵はある)。しかし、岩田慶治のように考えたことはなかった。以前、セザンヌの水彩画に安藤信哉の晩年の水彩画を連想した。

《 晩成したその絵画では、対象は対象としてそこに確固として在りながら、そのかたちと色調は解釈に固定される手前の、瑞々しい感興のままに見事に引き出され、 自在に再構成されています。観る人は、肩の力を抜くことにより、その画面上を往還している自在な流れ、自在な気配に、いつしか心の風通しが良くなっていることに 気づかれるでしょう。 》 「安藤信哉(のぶや)・自在への架橋」
  http://web.thn.jp/kbi/ando10.htm
  http://web.thn.jp/kbi/ando.htm

 同じ塗り残し、余白でもその意味合いはずいぶん違っている気がする。安藤信哉の作品は、遺族の申し出を受けて返却。
 そして洲之内徹だ。

《 つまり、セザンヌが凡庸な画家だったら、いい加減に辻褄を合わせて、苦もなくそこを塗り潰してしまっただろう。凡庸な絵かきというものは、批評家も同じだが、 辻褄を合わせることだけに気を取られていて、辻褄を合わせようとして嘘をつく。それをしなかった、というよりもできなかったということが、セザンヌの非凡の 最小限の証明なんだ。 》 洲之内徹セザンヌの塗り残し 気まぐれ美術館』新潮社1994年7刷 69頁

 連想がすっ飛んで南伸坊『モンガイカンの美術館』朝日文庫1997年初版へ着地。1983年刊の元本は誰かに貸して戻ってこないので文庫本を手に入れた。「荒川修作は 東洋思想か」の章。

《 なぜこんなにケンカ腰なのかというと、テンランカイが面白くもなんともなかったからで、どうしてかというと、私の読めない外国語で、ワケのわかんないことが エラソーに書いてあって、バカにされたような気がしたからである。 》 139頁

《 第一、あんな描きかけみたいな絵をかけて、日本人が驚くと思うか! 俺の友だちなんて会期中に描き上げるのかと思って毎日通っちゃったぞ。 》 141頁

 以降笑える罵詈雑言が続く。

《 しかし、水戸黄門だってもうすこし「面白い」。 》 143頁

 あそこで筆を止めたセザンヌの絵は「面白い」かどうかはわからないが、私を刮目させた。それは感応した、といえよう。感応なんだよなあ。で、このページに挟んだ 栞の惹句は「面白さ、ぶっ飛び!!」実業之日本社文庫。ついでに『道元に出会う』「原本あとがき」から。

《 もともと、門外漢の私が『正法眼蔵』を巡って一冊の本を書こうなどとは、思ったこともなかった。 》 347頁

 ネット、うろうろ。

《  未だにノベルス版のウロボロスの基礎論を超える帯は存在しない件。

  この帯好き過ぎる。 》 zi
  https://twitter.com/iz7894/status/1145240594823778304

  山口雅也に激しく同意。

《 これ、ちょっとよく意味がわからんな。自分で自分の発言に対して「遺憾」って言ったの? 変すぎないか?→自身のエレベーター発言「遺憾」と首相 | 2019/7/2 - 共同通信 》 想田和弘
  https://twitter.com/KazuhiroSoda/status/1145921220875038720

《  弱者・被害者・まつろわぬ者の言葉は日本語の言説空間で響かない。言葉から疎外されたそんな存在に何が残るか?
  水俣病被害者訴訟団に故石牟礼道子氏が与えたのは、黒地に「怨」の字だった(彼女が考案し資金を出した!)
  存在を認められなかった者の主張の全てがこの一文字に表れているように感じられる 》 近本洋一
  https://twitter.com/you1chikamoto/status/1145623422153547776

《  ベン・フェレンツ(99歳)は国際法の分野では伝説的存在らしい。
  彼はニュルンベルクの裁判でナチのホロコーストを「人道に対する罪」であるとして告訴し、虐殺行為を、それ自体として罪に問う視点を提示した法律家なのだ。
  彼にインタビューしたCBS「60ミニッツ」の書き起こし 》 近本洋一
  https://twitter.com/you1chikamoto/status/1145911930436980736

《 「今の日本ダメなんじゃないのか?」的なことを私が言うと、「じゃあさっさと日本から出ていけばいい!」っていう勇ましい言葉が返ってくることがあるが、 そういうときは「もし私が日本から出て行ったら、日本はもっとダメになる」と返すことにしようと思う。 》 森岡正博
  https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1145829969030856704

《 別の界隈では「転落途上国」だそうですよ。日本は。 》 毒太郎
  https://twitter.com/doqtaro/status/1145949921436037120

絵を買うこと(閑人亭日録)

  初めて買った絵は味戸ケイコさんの絵だった。味戸さんの初個展、1985年夏のギャラリーさんようでのことだった。三十万円を持って出かけた。味戸さんとも初対面。 何を話したかもう全く覚えていないが、買った絵は当然憶えている。毎日新聞の全面広告に使われた『夢の入り口・1』1983年と『鳥の影』。前者が二十万円、後者が 十万円。初めての高価な買いものだった。すごく気に入った絵だけれど、それゆえにか、部屋に飾らず時々出して鑑賞していた。「後世に残す・伝える」べき絵と 考えていた。
 絵を買うのは、まずは手元にあればいつでも見られるからだろう。その次あたりに資産価値を考えることもあろう。それが第一の人もいよう。投資、投機で買う人は バブル時代はともかく今は稀だろう。もともと私設美術館を作る目的があっての購入だから、一般の絵画愛好家とは買い方が異なるだろう。味戸ケイコそして北一明。 二人の作品は後世へ伝えるべきと判断、そして購入。二人の作品を幹に、小原古邨の木版画深沢幸雄の銅版画などを枝葉として購入。美術界・業界の作品評価ではなく、 極私的評価を軸に選んだ。いつも言っていたが、「私の死後これらが評価を得るか、ゴミ・廃棄物になるか、の賭け」の気分。こういう賭けは大好き。源兵衛川もそう。
 昨日は雨の合間に友だちと連れの知人女性を源兵衛川最上流部に案内。沢蟹が姿を現し、小魚がすーっと泳いでゆく。しっとりと落ち着いた情景にお二人満足。 これとて人々の手入れがなければ荒れてしまう。美術作品も川も、手入れを心がけていなければ、と思う。

 岩田慶治道元との対話』講談社学術文庫2000年初版が古本屋から届く。

《 本書は『道元に出会う』(旺文社、一九八六年)所収の「道元との対話」と『道元の見た宇宙』(青土社、一九八四年)とを再構成したものです。 》

 あれ、『道元の見た宇宙』は既読。ま、そんなこともあるさ。再読すればいい。

 ネット、うろうろ。

《 中村佑子さんが杉本博司さんを撮ったドキュメンタリー映画で印象的なのは、杉本さんが写真で現代アートの文脈で活動しようと決めて、作品を ニューヨーク近代美術館に売りに行く話だ。普通は下ランクの画廊から始めて上を目指すが、杉本さんは逆にトップから始めてだめならランク下げるという戦略だった 》  布施英利
  https://twitter.com/fusehideto/status/1145141431033454592

《 そして、杉本さんの初めての作品は、いきなりニューヨーク近代美術館に購入される。そんな戦略、聞いたことないが、成功、というのは、そういうチャレンジから スタートするものなのだな。という驚き。 》 布施英利
  https://twitter.com/fusehideto/status/1145142037664038912

《 出光美術館若冲《鳥獣花木図屏風》など190点をプライスコレクションから購入。 》美術手帖
  https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/20062

《 東大が「芸術」を求める理由。「東京大学芸術創造連携研究機構」はなぜ誕生したのか? 》 美術手帖
  https://bijutsutecho.com/magazine/insight/20038

《 楽しむことは楽しませることであり、美味しいことは美味しいと感じさせることであり、笑顔は笑顔をうむのであって、別に他人のことなんて考えなくても いいわけだ。というより、こういう思考が高度に他人を配慮するってことなのだけれど、伝わらない可能性高いが、わかる人向けに書いておく。 》 上妻世海
  https://twitter.com/skkzm/status/1145274596968390657

《 子連れの妻が「Dr.」であることを空港で疑った日本の深い闇/中川まろみ 》 FRAU
  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65490

《  G20では安倍晋三が韓国の文大統領を冷遇して、支持者たちは国内で喝采していたが、まさかその直後に史上初だらけの米トランプ大統領北朝鮮金委員長、 韓国文大統領の三者会談に全部話題を持ってかれてる、凄まじい程の日本外交の空虚さよ。

  自国の総理に、ここまで恥ずかしい思いをさせられるとは… 》 ごく普通の会社員

  https://twitter.com/tryshd/status/1145306770111250432

《  【1990年度税収】
  消費税収→4兆円
  法人税収→18兆円
  所得税収→26兆円

  【2018年度税収】
  消費税収→17兆円
  法人税収→12兆円
  所得税収→19兆円

  消費税→13兆円超「増」
  法人税→6兆円超「減」
  所得税→7兆円超「減」
  自民党政府による搾取の風が吹き荒れ続けた30年。 》 異邦人
  https://twitter.com/Beriozka1917/status/1144467760807735296

《 日本を代表する「大きなミス」が、大阪城天守閣をディスったらしい。 》 津原泰水=やすみ
  https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1144954875005952000

「画餅(がびょう)」(閑人亭日録)

 下に引用の清水高志のツイートに刺激されて道元正法眼蔵』[四◯]「画餅(がびょう)」を再読。

《 道元の言葉も、最初はまさに絵を描いていくように置かれていく。。そこからぶわっと立体性が出てくる。脱構築とか何とかではなく、 立体化するところに生まれる逆説が彼のゾーンなのである。 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144602682226642945

《 「道元が、最初絵を描くように言葉を置いていく」というとき、起こっていることばはどんなことだろうか? 画に描いた餅は食えない、偽物であるという表現を ひっくり返すように、「画餅」で道元が述べていることはそうした機序を物語っていて面白い。「いま山水を画するには、青緑丹かくをもちい、 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144609774652162049

《 奇岩奇石をもちい、七宝四宝をもちいる。餅を画する経営もかくのごとし。(中略)仏を画ずるには泥がん土塊をもちいるのみにあらず、三十二相をもちいる。 一茎草をもちいる、三祇百劫の熏習をももちいる。かくのごとくして、壱軸の画仏を図しきたるがゆへに、一切諸仏はみな画仏なり。一切画仏はみな 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144612329914392576

《 諸仏なり。画仏と画餅を検点すべし。(「画餅」)ここで道元は、餅の「食える」という用途とはまったく別のこと、すなわち、「画をどのようにして描いていくか ?」ということだけをひたすら語っている。。画餅は、2Dではあってもただ受動的に感受するものではない。《描く》という働きかけのなかで 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144612330992332800

《 感じるものなのである。そのとき、2Dのものはただの2Dではなくなる。「一切画仏」が「一切諸仏」に、「画餅」が「画餅」のまま本物になるのである。 》  清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144612331986415621

 原文、訳文そして訳者の解説を再読してもよく分からなかったが、この一連のツイートを読むと、国文学者と哲学者の思索の相違が感じられて、そのほうに興味がゆく。

 ネット、うろうろ。

《  なんでもできる誰もが使える場所を作ろうとすると、誰もこない場所になってしまう

  逆に特定の何かしかできない場所は一部の人からとても愛される場所になったりする

  なんでもできるのと同じくらい限定する考え方も大切 》 黒川 慎一朗
  https://twitter.com/625Kuro/status/1144954082425106434

《 トランプ米大統領は記者会見で、日米安全保障条約について「変えなければならないと(日本に)伝えた」と述べた。(共同) 》 KYODO
  https://this.kiji.is/517601620430668897

《  トランプ「半年間、彼(安倍)にこの話をしてきた。彼も分かっているし(改定に)異議を持っていない」

  半年話してきたのバラされたか。 》 こたつぬこ
  https://twitter.com/sangituyama/status/1144936959342592001 

《 みなさん今日は月末です。有料会員の解約はお早めに。 》 めろ
  https://twitter.com/Melo_inu/status/1145228020870893568

『世界の中の日本絵画』対話篇続続(閑人亭日録)

  高階秀爾平山郁夫『世界の中の日本絵画』美術年鑑社1994年初版、二人の対話を読了。

《  高階 ええ。それから、水墨の場合「おかしみ」の要素もありますね。水墨の線というのは、西洋のデッサンとは違って、鉛筆では引けない線ですね。ちょっと かすれていたり肥痩もありますし、線自体の持っている表現力というものが非常によく生かされている。そういう意味では、いわゆる鉛筆デッサンとはまるで違った 価値があって、これは色彩も含めてそうだと思いますが、日本美術の中では表現手段自体が価値を持っている、ということがいえるのではいでしょうか。
  つまり西洋の写実というのは、いかにして実在感を出すか、ということを考えていた。(中略)《鳥獣人物戯画》になると、もう絵は絵自体の持っている美しさ、 線なら線の美しさをすでに持っているわけですね。装飾についても同じようなことがいえると思うんです。(中略)
  平山 一本の線を引かせれば、その人の人格まで出るという考え方が日本にはあるんですね。(中略)
  そういうものが外国へ出た場合、今度はどう評価されるか、という問題ですね。これまでヨーロッパなどにはない世界ですから、この点をどう説明するかが、 これからの課題ですね。 》 70-71頁

《 平山 ええ、そうです。うまい人はたくさんいるんです。書の場合も、同じようなことがいえますね。かたちのいい字を上手に書くんだれども品がない、あるいは 書として、かたちはアンバランスなんだけれども、どこか味わいがあって、品がある、というようなことがあるわけです。これは油絵でもなんでも同じようなことが いえるかもしれませんね。
  ただ、それが単純な線描き、たとえば《鳥獣人物戯画》みたいな線描、あるいは平安時代の白描に近いようなものだと、それが顕著に出てくるということですね。 塗るのはある程度ごまかしが効きますが、線の場合は直接的に出てきますね。ですから相当に鍛えた人の線だなとか、感覚的にも才能的にも相当教養の高い人の線だな というのは、もうひと目でわかりますね。 》 71頁

 漫然と読んでいて覚醒。うなずくことしきり。

《 高階 西洋ではリアリズムでなければ抽象画になってしまうわけですが、写実でもない抽象でもない、その中間のところで、日本は非常に自然に近い表現を 生み出してきた。 》 113頁

 午前一時25.1℃湿度87%。午前六時24.3℃湿度83%。午前八時22.9℃湿度89%。正午22.3℃湿度95%。真夜中より涼しいとは。

 雨音を耳にしながら北一明の回顧展を夢みる。いろいろな題が浮かぶ。「陶芸の極北」「炎の造形」「陶芸の宇宙」。うーん、ピンと来ないなあ。それよりも仕掛け。 小原古邨のようにメディアと組んだ仕掛けが大事。時期尚早か。だなあ。

 ネット、うろうろ。

《 人間から諦めることを奪ったら、何か可能性を実現して喜ぶこともまたなくなる。 》 千葉雅也
  https://twitter.com/masayachiba/status/1144806302062788608

《 「そんなことして一体何の役に立つのか?」と言う人には、「何の役にも立たないことを楽しまなくて、どうやってこの長い人生を生きていくのか?」と問いたい。  》 大野左紀子
  https://twitter.com/anatatachi_ohno/status/1144529939074469889

《 怪奇幻想小説の入門書/風間賢二 》 web中公新書
  http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/112560.html

《 闇営業や詐欺師グループの記事を読んでいて心配になっだのだけど、僕も人を騙して手に入れたお金で生活している……。 》 道尾秀介
  https://twitter.com/michioshusuke/status/1144744113926881282

『世界の中の日本絵画』対話篇続き(閑人亭日録)

  高階秀爾平山郁夫『世界の中の日本絵画』美術年鑑社1994年初版、二人の対話を読む。

《 高階 キリスト教美術の中には、輪廻のように時間が繰り返すような表現は見当たりません。むしろ、キリスト教思想における時間の概念は、最初から最後まで 一直線に進んで、最後は終末観までいくわけです。 》 48頁

《  高階 たしかに、一九四五年の時点で、ガラッと変わったみたいですが、私はある意味からいえばもとに戻ったような気がするんですね。それは以前がずいぶん おかしかったから。
  平山 敗戦のときは、みんな口には出さなくても、これでやっと普通に戻ったというのが本音だったのではないですか。ひとりやふたりの力では、どうやっても 世の中は動かないけれど、外圧や戦争ということがあって、初めて変わるものなのかもしれません。それまでは心ならずもお国にしたがっていたけれども、それが ようやく修正された、というところなんでしょうかね。 》 51頁

 ふむふむ勉強になる、とのんきに読んでいたら。

《  高階 《絵因果経》のように、絵と文字がはっきり分かれているものは西洋にも見られますが、《扇面法華経冊子》(図版41)や《鶴図下絵和歌巻》(図版152)の ように、絵の上に文字を重ねて書いているのは、あまりないのではないかと思います。(中略)
  平山 宗達本阿弥光悦などの場合は、最高の効果が出ているのではないでしょうか。 》 67頁

 さっそくニ図を見る。『鶴図下絵和歌巻』絵・俵屋宗達 書・本阿弥光悦。西洋は『ジャズ』アンリ・マティス。おお、この組合わせ、先だって横浜のギャラリーで見て 感心した上條陽子さんの色彩鮮やかな切り絵の群体~鳥の群れの先達ではないかい。目が醒めた。係の若い女性に「これは、いい」と熱弁を奮った。手紙を認め、 上條さんへ投函。することが早いねえ。鉄は熱いうちに、善は急げ、だ。
  http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/425360
  http://www.bridgestone-museum.gr.jp/special/matisse/stencil/index.html

 ネット、うろうろ。

《 『正法眼蔵』、書き下し文なら時々語句を確かめれば十分読めるな。。むしろ現代語訳まですると感じが出ない。変則的なリズムが響いてこないんだよな。 》  清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1144167219313569793

 同感。けど、書き下し文をずっと読もうとは思わなかった。

《 参院選後まで非公表「2019年財政検証」に記載される最悪未来 》 女性自身
  https://jisin.jp/domestic/1751332/

《 映像で見る明治の日本 》 国立映画アーカイブ
  https://meiji.filmarchives.jp/

《 人生最後のご馳走は何を食べますか──。あるホスピス病棟の取り組みが示す「食事が秘めた力」 》 メシ通
  https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/jitsu-asayama/19-00128

《 一般的に、萌えキャラの絵には、白目と皮膚の境界を明瞭に描かず、瞳の反射光を大きくとることで瞳孔の輪郭を曖昧にするという様式上の特徴がある。 この結果、キャラの視線が一方向に固定されず、八方睨みのような効果を生むのです。 》 松下哲也
  https://twitter.com/pinetree1981/status/1144090096028667904

《 好きでいてくれる人にとって、大事なのは能力でも容姿でもなくて、ただそこに居ることだって学ぶのに、人間はなんで何年もかかるんだろうか。 》  nobuotsujimura
  https://twitter.com/white__hole/status/1143895548254023680

『世界の中の日本絵画』対話篇(閑人亭日録)

  高階秀爾平山郁夫『世界の中の日本絵画』美術年鑑社1994年初版、二人の対話を読む。

《 高階 ただ、そこにも美術に対する考え方の違いがあると思います。つまり物の裏、奥行き、実在感、重み、そういうものまでも表現するのがいいという考え方が 一方ではある。しかし、これは絵画の平面性とも関係してくるわけです。つまり、装飾というのは表面的なものですが、それがかえって心に訴えかけてくるということも あるんですね。どちらを善とするかという価値観の差はあると思います。 》 35-36頁

《 高階 しかし、ギリシアでは、美しさというのは大きくないといけないということになっています。ある程度の大きさを持ったものが美しいとという美しいという 美学があって、それは力強さとか崇高さということと結び付くわけですね。 》 44頁

 ネット、うろうろ。

《 岡口基一裁判官、弾劾裁判への訴え検討の訴追委を批判 「軽々に裁判官を呼び出すのは三権分立に反する」 》 HUFFPOST
  https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190627-00010002-huffpost-soci&p=1

 長い記事だが読ませる。後編があるとは。

《 「眼のついた手」が触れる、行為がそのまま認知でもあるような主客混淆の世界の奥に、枕が枕であってもいいし、虚空であってもいいし、 私であってもいいような、地としての闇がある。 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1143825617600729089

 道元。昨日書いた北一明の焼きものの思考をぐっと深めるような。

《 インターネットは音楽や映像との付き合い方を大きく変えた。昭和末期~平成初期において日々ありふれた言葉だった〝ダビング〟なんて完全な死語に なってしまったね。 》 パ一ティフ一ド同好会
  https://twitter.com/partyfoodism/status/1142996949861191683

《  ”すっぴんとかナチュラル好きと言う男の脳内に浮かんでいるのは、湖っぽいところから濡れ髪で上がってくる本仮屋ユイカみたいな状態なのだろうが、 本物のスッピンというのはそんな透明感があるわけでもなく、突き詰めればほとんど商店街のおばさん。”

  鈴木涼美さんの本読んでぶん殴られた気分になった 》 ほしかつ
  https://twitter.com/h_k_0807/status/1143537483562377217

《 「NHKから国民を守る党」の新人の立候補をNHKの18時の地元ニュースが伝えてて笑った。 》 デッドセクション
  https://twitter.com/ACDCSection/status/1143811109079486464

《 オープンソースの対義語って秘伝のタレか? 》 道路
  https://twitter.com/Nperair/status/1143505618730246147

《  さすが経済の安倍w
  全てをダメにする事にかけては才能があるわw 》

『世界の中の日本絵画』(閑人亭日録)

 「持ってるけれどすぐには出てこない」本、高階秀爾平山郁夫『世界の中の日本絵画』美術年鑑社1994年初版が、目の前の本棚の隅に鎮座=紛れ込んでいた。 重厚でしっかりした造本。二人の対談がやたら長い。が、面白い。

 床に就く前に北一明の茶碗を手にする。電球の下では色彩は鮮やかに発色しないが、掌に載せる、それだけで視覚だけの鑑賞ではない触覚も加わった鑑賞になる、 とりあえずは。絵画を前にした時とはこの心持ちはずいぶん違っている。手にするほどの小さい絵画にしても、この心持ちは来訪しない。やはり触覚の力だろう。 ちょうどモニター画面で抱擁の動画を見ることと、現実に肌の触れ合う、重さの在る肉体の交差する抱擁は全く違う次元であるのと同じだろう。茶碗の場合は喫茶により 視覚絵画とは鑑賞の深みがさらに違うだろう。北一明の茶碗で喫茶したことは、私はないが。私にとって北一明の茶碗は、見て触って鑑賞する造形作品。たしかな感触が 揺らぐ心をふっと落ち着かせる。そして新たな美の創造・作品へと思いが誘われる。前人未到の、桁違いの美。それは確かに在る。

 朝、源兵衛川最下流部へ。川岸のヒメツルソバがあまりに少なく、川底の茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。一時間ほど。帰宅。シャワー。アイス・コーヒー。音楽は

《 Pink Martini - Let's never stop falling in love + Lyrics 》 You Tube
  https://www.youtube.com/watch?v=Sx8WvpGWkHg
《 Pink Martini - City of Night 》 You Tube
  https://www.youtube.com/watch?v=m-HonQmNgsc
 一仕事終えた時にはこれ。

 ネット、うろうろ。

《 「KAWS: HOLIDAY」が日本に初上陸。富士山の麓に「コンパニオン」とキャンプが登場 》 美術手帖
  https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/20056

《 【漫画】「友達だからタダでやってと言われた時の手っ取り早い解決方法」が痛快すぎて話題 》 ロケット・ニュース24
  https://rocketnews24.com/2019/06/26/1228392/

《 「沖縄の差別 国連調査を」 カジワラさん、人権理で演説 》 東京新聞
  https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201906/CK2019062602000147.html

《  鹿島は氷土工法の後発で、事実上の参入失敗によってサンクコスト処理に困っていたのです。そのための福島第一氷土工法です。

  ペテンですよ。 》 東電福島第一原発を石棺にできるか?
  https://togetter.com/li/1339562

《 納税額の低い人を「税金泥棒」と見なす社会は、どう克服されてきたか/石川 敬史 》 現代ビジネス
  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65447

《  振り込め詐欺が流行るのは、年寄りが金を持っていて、若者が金がないのが背景にあり、年金システム崩壊と同じだ。

  つまり政治や国が悪い。

  嘘や不倫にも昔以上に厳しいのは人々が平均的に金が無くなり心に余裕が無いからだ。

  つまり政治や国が悪い。  》 下流人生 、風俗日記
  https://twitter.com/karyujinsei/status/1143208311887581185

《 日が短くなったのう。 》 ねむらー
  https://twitter.com/nemuraaaa/status/1143455226575220736