芦辺拓・編『少年探偵王』光文社文庫2002年初版、鮎川哲也(短篇ミステリ三篇)と江戸川乱歩(少年探偵団もの)を読んで全篇読了。血湧き肉踊る展開にまたまた止まらない止められない。ああ面白かった。江戸川乱歩、高木彬光そして鮎川哲也。御三家揃い踏みだ。と書くと、横溝正史ファンからは烈火の如きメールが来襲、メールボックスがパンクする恐れがあるから、ここは四天王にしておく。
日本語はいいねえ。龍虎、御三家、三羽烏から四天王、五人男、六歌仙、十勇士、十二神将〜四十七士と、数が増えても困らない。最後にゃ百鬼夜行と。
ブックオフ長泉店で四冊。東川篤哉『密室に向かって撃て!』光文社文庫2011年10刷、平松洋子『焼き餃子と名画座』新潮文庫2012年初版、上田秋成『雨月物語』ちくま学芸文庫1999年2刷、計420円。『焼き餃子と名画座』は探求依頼本。
ネットの見聞。
《 ティム・クラークさん 大英博物館で春画展を企画 》 毎日新聞「人」
《 昨今、日本文化の優れた面を外国から指摘されることが多い。ロンドンの大英博物館が10月3日から開く特別展「春画 日本美術の性と楽しみ」もその一つになるかもしれない。 》
《 在英日本大使館の一部には「性だけが強調されるのでは」と、懸念の声もあるという。 》
この春画展、日本での開催が打診されたけれど、どの美術館も尻込みしたとか。少年向け冒険探偵小説同様、識者と称する連中の批難を恐れてのことだという。春画の類は今も官能小説などに描かれている。その方面の巨匠もいる。彼らの絵は欧米のコレクターが買っている。若冲と同じ。
〈 でも、登場人物の誰かがたった一言「福島のほうじゃいま原発で大変なことになってるらしい」と呟くだけで、全然違うと思うのだ。それだけでも、あまちゃんを見る人は今も事故で地元から避難している人たちに想いを馳せることができる。彼女たちの歌う「地元に帰ろう」も、もっと違う響きを持てるはず。 》 椹木野衣
《 いずれにせよ、朝ドラに多くは求めようとは思わない。僕の関心はクドカンが震災を扱いながら、絶対に切れ離せないはずのこの問題に一切口を閉ざしたまま、あまちゃんというドラマを終えてしまうのか、それとも「こんな手があったか! 」と土壇場で感服させてくれるのかにある。最終回まで注目したい。 》 椹木野衣
《 震災回の前の回から「あまちゃん」を見始めて、朝ドラを下に見る論調で見当外れなないものねだりツイートをしている椹木野衣さんにも、わたしが尊敬する作家のこの言葉を贈りたいと思います。 》 豊崎由美
《 〈鑑賞者にはただ見ることだけが許されている。作品は鑑賞者が見る時には既にそこにあって、鑑賞者側からはどうすることもできない。それが鑑賞という行為、受容という行為の前提だ。その前提をちゃんと踏まえないと、目の前の作品が何故そうなっているのかを考えることもなく、こんな風がいいなあんな風がいいな、を言い出すようになり、自分好みに太るよう痩せるよう一つご指導してやろう、になる。だけどそんなのは常に事後のご指導にすぎない。出来上がった作品には何の影響も及ぼすこともない。その無力さも、批評にはちゃんと感じ取ってほしいと思う。〉ということをおっしゃって、わたしは「まったくそのとおりだ。自分も気をつけなくてはいけない」と思っているんですが能年原理主義のわたくしをなめないでいただきたいっw あー、でも何回見てもかわええなあ、すっぴんの能年ちゃん。 》 豊崎由美
ネットのうなずき。
《 一気書きしたものって、あとで読み返すと「どうしてこんなことを思いついたのか」わからないことが書いてありますね。 》 内田樹
《 根本的な問題は、日本人は(とくくらせてください)ほんとうに議論が下手だということです。 議論と喧嘩の区別をつけにくい。 》
ネットの拾いもの。
《 結婚するって本望ですか。 》
《 「助けていただいた鶴です。そしてこれはあなたの子です。」 鶴の婚外子 》