「1974年の山下洋輔トリオ」

 講談社の文芸雑誌『群像』2016年3月号の随筆、松原隆一郎「身体と思想」にこんなくだり。

《 さて私が現在取り組んでいるテーマに「1974年の山下洋輔トリオ」がある。彼らは身体を極限まで震わせ、フリー・ジャズで世界を震撼させたグループである。 私はそのドラマーであった森山威男氏の協力を得て、「リズムもコードもフリーなのに、スイングしてしまう謎」を解くことを試みた。森山氏にドラムを前に 身体化された技術について思いつくままに語り起こしてもらい、録画して、話が一貫するように編集しているところである。(中略)西欧由来の譜面で普遍化しうる 音楽とは異なり、身体で合わせる音楽というものがありうるのだ、それは日本の職人が技能を伝達するようなものではないのか──。 》 223頁

 1970(昭和45)年前後、山下洋輔トリオ(山下洋輔中村誠一、森山威男)を、新宿ピット・インや国立音楽大学で視聴。国立音大では平岡正明が司会。 演奏後、平岡は今回の演奏はすごかったという旨の発言をした。今も鮮やか。本が出ていたのか。松原 隆一郎監修『森山威男 スイングの核心』。本屋へ注文だ。
 http://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GTB01091164

 手元のLPレコードには1974年の録音はなかった。『 MINA'S SECOND THEME ミナのセカンド・テーマ』1969年、『 CHIASMA キアズマ』1975年そして『 DISTANT THUNDER 』1975年が、森山威男のドラム。

 ネット、いろいろ。

《 鬼才・会田誠が都市の未来図を発表!|青野尚子の今週末見るべきアート 》 BRUTUS Casa
 https://casabrutus.com/art/68103

《  昨日小沢剛とのトークで思いつきで言ったことを整えてみる。
  日本にはマネ的写実油絵が移入されなかった。後期ゴヤから連なる、動きのあるジャーナリスティックな写実。高橋由一の豆腐が可能性示したが、それ止まり。 ヤニ派はアカデミーには入れず、黒田清輝のなんとなくモダンが主流派に。(続く 》 会田誠
 https://twitter.com/makotoaida/status/965087649349320704

《 続き)戦争画はそのアナクロなトライになったが、誰もうまく描けなかった。しかも敗戦で黒歴史化。戦争画の俊英だった小磯良平は戦後芸大の先生になるが、 生涯生気なし。小磯クラスで中退した生頼範義は純粋美術に失敗し、下流だったSFイラストで大成。彼がマネ的写実力で明治以降歴代一位という皮肉 》 会田誠
 https://twitter.com/makotoaida/status/965087698376564736

《 マネ的写実の逆はファン・アイク的写実。フェルメール、ボッスなど北系が連なること多し。日本に今残っている写実油絵はほぼこれ。ホキ美術館。 絵の表面に工芸的価値を付与しようとする、止まった写実。虐殺に憤り一気に描くゴヤとの乖離。僕の出た芸大の「技材」が助長した。 》 会田誠
 https://twitter.com/makotoaida/status/965094436857290752

《 五輪は英語でオリンピックゲームズ。遊びであって戦いではない。古代オリンピックでは期間中の戦争を禁じた。それなのに報道では、戦争の真似事みたいに 「日本勢」が「国の威信をかけて」などと騒ぎ、メダルにこだわる。個人としてゲームを楽しみ、結果を率直に受けいれる選手のほうが健康です。★ 》  巖谷國士
 https://twitter.com/papi188920/status/964037855579226112

《 ネット写真の「無断転載問題」にトドメを刺す!アサヒカメラが「削除要請&損害賠償請求 超実践マニュアル 完全版」を掲載  》 PRTIMES
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000369.000004702.html

《 ネット上で嫌がらせを受けた時の証拠の取り方 》 みみ
 https://note.mu/chococircus/n/n30cbda22c644