『ヘンな日本美術史』

 山口晃『ヘンな日本美術史』祥伝社2012年初版をあちこち読んだ。じつに面白い、興奮させる本だ。別の言葉でいえば、知的刺激に満ちている。 こういう本を読みたかった。今こそが読み時かも。先だって東京国立博物館で見た『彦根屏風』、雪舟天橋立図』など、はあ〜、こんな解読があるのか、と感嘆。 「第二章 こけつまろびつの画聖誕生──雪舟の冒険」から。

《 そこでようやく鶴の羽毛の一本一本が見えてくる。それは、絵に対して「鑑賞」ではなく「対話」を求める態度です。 》 104頁

《 日本の絵は平面的だと云う事がよく言われるのですが、実は日本人が志向してきたのは、平面ではなく、むしろ奥行きの方ではないかと私は思います。 》  109頁

《 そう考えると、西欧は、三次元的な表現を「近代絵画」と云う非常に特殊な空間でのみやってきたのであって、一般的な意識として奥行きと云うものが本当に あったのだろうかと云う疑念も生まれてきます。それは奥行きを、手もなく表現できるが故の無自覚であったかもしれません。 》 110頁

《 つまり、描いている人間の意識の持ち方で、絵の深みは決まってくるのです。 》 126頁

 のんびり気温を見ていたら、8時58分には27.1℃。おいおい、早すぎる。
 午前、入荷の電話。いそいそと本屋へ。皆川博子『辺境薔薇館』河出書房新社を受け取る。……よく見りゃ『辺境図書館』講談社じゃん。違う〜。なんだかなあ。 向かいの郵便局で古本の代金を送金。自宅前を通過して美術倉庫へ。作品の点検完了。強い陽射しにどこへも寄らずに帰宅を選択。自転車にまたがる。あれ、前輪が パンクしている〜う〜。自転車を引いて正午前帰宅。きょうは悪い日だ。
 昼過ぎ、自転車を引いて修理へ。チューブを交換。ついでにヒビ割れてきたサドルも交換。いい乗り心地。きょうはいい日だ。レモンスカッシュ500ccを飲み干す。

 ネット、いろいろ。

《 あ、今月もう3冊本を買っていた。ここに書いていなかっただけだ。 》 中野善夫
 https://twitter.com/tolle_et_lege/status/1003237236635099136

 一昨日届いた古本、オスカー・ワイルド『幸福な王子』サンリオ・ギフト文庫1975年初版。ダブリだけど割安だったので購入。絵・宇野亜喜良

《 7年の時を経て岩手から沖縄へ 東日本大震災の被災漁船が漂着 所有者「ばらばらになったと思っていた」 》 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-730579.html

《 四方田犬彦インタビュー 漫画の分岐点、1968年 》 週刊読書人ウェブ
 http://dokushojin.com/article.html?i=2082

《 文化庁に聞く「リーディング・ミュージアム(先進美術館)」の真意。作品売却は否定 》 美術手帖
 https://bijutsutecho.com/interview/16085/

《 東大の絵画廃棄「理由が不明」の不気味さ 》 PRESIDENT Online
 http://president.jp/articles/-/25302

《 「栄転の沙汰待つナニワの特捜部」6/2の朝日川柳だけど、こりゃ上手かった。詠んだ人も大阪地検に期待してたんだ。裏切られた恨みをこういう形で晴らす。 川柳の王道ですね。理財局長から国税庁長官に栄転した人の顔が浮かびます。首相秘書官だった人は?原発推進でいい仕事をしてやはり栄転ですかね。 》  立川談四楼
 https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1003100888330719232

《 「戦争したいとは思っていない」→「仕方ないとは思っている」
  「過労死はあってはならない」→「そのための法規制をするとは言っていない」
  「学問の自由は守らないければ」→「学問は自由だが、補助金の分配はこっちで決める」

  「朝ごはん論法」の一変形を御供覧下さい。 》 Mighty Jack
 https://twitter.com/Mightyjack1/status/1002788218272542720

《 前に大学生から「昔は消費税3%だったってマジですか?」と聞かれたので「3%どころかおばちゃんたちが子どもの頃にはなかったよ。 100円玉一枚あれば自販機でジュース買えたよ」と話したらとても感動していたので、いっそ消費税をなくせばいい。若者が買い物するようになるよ 》 kod
 https://twitter.com/animalkod/status/1003120979197874176