『文様の博物誌』四

 吉田光邦『文様の博物誌』同朋舎1985年初版を少し読んだ。

《 日本の仏教美術におけるハスの文様やデザインのゆたかさは、世界でも珍しいことであろう。宗教美術がある特定の花と結合するというのは、イスラムキリスト教 ではみられない現象である。キリスト教の装飾文様には、こうした特定の植物文様はない。あらゆるものが利用される。(中略)それは恐らく教義に関係しよう。 》  「スイレンとハス」 69-70頁

《 その仮名を美しく配し、流動的なリズム感を与えるものとして、さまざまの崩し字が工夫された。現在、よみにくいと敬遠される漢字の崩し字は、仮名が主体で あった当時の文章のなかに、とけこませるために生まれた新しいデザインであった。しかし明治以後の知識はことごとく、漢字の文明によって語られるようになった。 》  「文字」 98頁

 朝八時半、”Pink Martini (with singer Storm Large) - Amado Mio”、 4,008,565 回視聴に。七月六日、2,619,585回 視聴。
 https://www.youtube.com/watch?v=sCbzWiJLVhk
 それから静岡地裁へグラウンドワーク三島の仲間と車に同乗して行く。
 晩、報告会へ。
 http://www.gwmishima.jp/modules/information/index.php?lid=1949&cid=1

 ネット、いろいろ。

《 東山魁夷展@新美、来月レビュー書く予定。普通に考えて、こんな下手な画家もいない。描ける構図は数種類しかないし、抽象化も拙い。 しかし「国民的画家」と呼ばれる作家に、こういうタイプはけっこういる。おそらく、全く違う見方をしなければいけない。まずは「心の風景」 という伝説を解体すること。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1054961413393932289

《 興味深いのは、留学時に描いた絵のクオリティが圧倒的に高いこと。あえて極端に言えば、東山は留学時に獲得した技法を自分なりに消化することのみによって 成長している。東山の「心の風景」は明らかに「異郷の風景」。それもどこにも存在しない、ファンタジーの。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1054963516594180099

《 これ、レビューで書くつもりでしたが、批判されたので先に書きます。別に適当に言ってるわけではなく、東山の《残照》は明らかにフリードリヒのコピーです。 その事実、わかってますか?フリードリヒは、日本のゲームも含むサブカルチャーの表象に最も影響を与えた画家のひとりですよ。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1055111614775447553

《 東山の《残照》とフリードリヒの《riesengebirge》。東山は日本にフリードリヒを紹介した人物であり、この作品を知らなかったとは考えにくい。 今だったら盗作を疑われるレベルの類似。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1055114091281317888

 いやあクリソツ。フリードリヒは大好きな画家の一人。四十年ほど前の展覧会はじつによかった。

《 東山がフリードリヒの影響を受けてることは誰しも知ってる、なるほど、それはそうでしょう。ではなぜ、東山を語る言説のほとんどが、フリードリヒを始め、 彼に影響を与えた芸術家たちと東山絵画の関係についてまともに分析しないのでしょう。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1055587231241461760