『明石海人全歌集』(閑人亭日録)

  東京新聞の連載「海人(かいじん)の娘」に刺激され、内田守人・編『明石海人全歌集』短歌新聞選書1978年2刷を開く。歌集『白描』昭和十四年二月刊、冒頭五首。

《  医師の眼の穏(おだ)しきを追ふ窓の空消え光りつつ花の散り交ふ

   そむけたる医師の眼をにくみつつうべなひ難きこころ昂ぶる

   言(こと)もなく昇汞水に手を洗ふ医師のけはひに眼をあげがたし

   看護婦のなぐさめ言も聞きあへぬ忿(いかり)にも似るこの侘しさを

   診断をうべなひがたくまかりつつ扉に白き把子(ノッブ)をば忌む  》

《 では歌集白描を送る。この一巻が救癩運動の上に、また我々癩者の生活の上に何等かの意義を持ち得るなら、それは望外の幸である。/(『白描』の作者の言葉) 》

《  春ならば襖ひらきて通夜の座に白木蓮(はくれん)しづく闇を添ふべし

   髯を剃りシャボンをつかひ背を流すなべて他界の記憶のごとし

   かたはらに白きけものの睡る夜のゆめに入り来てしら萩みだる

   涯もなき青空をおほふはてもなき闇がりを彫(ゑ)りて星々の棲む

   飛び込めば青き斜面は消え失せてま下にひろがる屋根のなき街

   圓心の一點しろく盲(めし)ひつつ狂はむとするいのちたもてり

   今日も暮れて五臓六腑はとりどりに音なき夢を積みくづしする  》

 前半をぱらぱらと読んだけど凄い歌が次々と現れ出る。脱帽。『白描』は最終的に2万5千部のベストセラー。おお。

《 野田勝太郎こと明石海人(あかし・かいじん)は静岡県沼津市出身の歌人。1901(明治34)年7月5日~1939(昭和14)年6月9日。 》 池田光穂
  https://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/Kaijin_Akashi_1901-1939.html

《 歌碑建立 》 明石海人顕彰会
  http://park6.wakwak.com/~kaijinkenshoukai/index.html

 ネット、うろうろ。

《 パタヤで読む本でもない気はするが、最も好きな作家の一人である井上ひさしの遺作を再読中。正確に言うと私は彼の戯曲が好きなんだけど、 小説も吉里吉里人・ブンとふん・一週間の三作は、日本語が読める全人類が読み、その言語への造詣の深さに敬服すべし。物書きとして、涎が出るとはまさにこれ。 》  鈴木涼美
  https://twitter.com/Suzumixxx/status/1151366272875020288

吉里吉里人』『ブンとふん』はもっているけど未読。ああ、読みたい本が多すぎる。

《 本当のことなんか言えない(言えば排除される)/大杉 雅栄 》 note
  https://note.mu/s_ohsg1/n/n459263e58af1

《 野党共闘が大攻勢をかけてる現状にViViった安倍晋三は「与党候補が負けそうな選挙区」を回って応援演説をし始めたけど、それならどうして 沖縄選挙区には行かないのか? あ、沖縄の民意を踏みにじって来た安倍晋三が沖縄入りしたら、何千、何万という野次が巻き起こって警察でも排除できないからか。 》  きっこ
  https://twitter.com/kikko_no_blog/status/1151465469452247041

《 確かに国政選挙の前にTVがここまで選挙関連の各党の提案する政策の分析や討論会などをここまで報道しないのは異常と感じる。 これではTVしか見ない人は政党間の違いや@候補者が何を考えているか知ることが出来ない。一種の言論統制は始まっていると感じる。危機感を感じ得ない。 》  林 容子
  https://twitter.com/artwoods/status/1151624420022054912

《 山本太郎の革命を、世界が報じ始めた。報じないのは、当時国日本のテレビだけになったりして。 》 ゆりかりん
  https://twitter.com/yurikalin/status/1151512689576828930