『真美大観 第八册』(閑人亭日録)

 昨日入手した『真美大観 第八册』日本眞美協會1902(明治35)年についてネットの記事。

《 後日の記事をみると、『真美大観』の販売は「日本仏教真美協会」会員への有料頒布というかたちをとっています。価格は1冊15円50銭、20冊完結をもって 210円の予定でスタートしました。これは当時としても「俄か美術家として之を購うの資力あるもの果して幾人かある」と嘆かれるほど高価なものでありました。 /  「審美書院発行の美術書」 》 山口須美男『明治期の写真・印刷と出版事情』
 http://www.artbooks.jp/Korotaipu.htl

《 また『真美大観』には当時の最高の印刷技術が駆使されました。明治33年のパリ万博に『真美大観』を出品し、「書籍」部門で金牌を受賞しました。 》 同上

 この1冊15円50銭とはまた高価な。高級美術雑誌『國華』國華社が1円。それも高価だが。総合雑誌が明治32(1899)年に12銭。新聞購読料(一ヶ月)は 明治39(2006)年に45銭。巡査の初任給は明治30年(1897)年に9円。明治39(1906)年には12円。月給より高い。(週刊朝日編『値段の風俗史』朝日新聞社 1981年5刷参照)
 やっと納得できる保存状態の『真美大観 第八册』を購入すればこその気づいた点がある。ネット画像では気づかなかったが、『真美大観』は雑誌『國華』と似ている。 昨日書いたように表紙は紙のソフトカバー。表紙の図柄は同傾向。手元にあった『國華』156号明治36年5月刊と並べているのだが、この定価は1円75銭。騰っている。 明治22年の創刊号定価1円から騰っているのは当然か。何より驚いた発見は、『真美大観 第八册』の木版色摺師は田村鐵之助。『國華』にその名を遺す名人だ。 双方の木版画を手掛けていたとは。

 所用で総武線津田沼駅まで往復。ふう。どの列車内もスマホに食いついている人ばかり。漫画雑誌を見ている人は往復、一人だけ。私は景色を眺めている。

ネット、うろうろ。

《 人間の寿命はせいぜい100年なので、権力者達は環境汚染対策みたいな時間のかかる仕事より、目先の享楽を優先して美味しいところだけ食い逃げして 「あとは知らん」とばかりに死ぬのである。もし寿命が1万年なら、こんな将来性のない社会などやば過ぎて、誰がほっとくだろうか。 》 吉村萬壱
  https://twitter.com/yoshimuramanman/status/1177384513514569728

《 自分が政治と芸術のことを考えたのは、プラド美術館でベラスケスの絵を見た時だったな。それは、偉そうに踏ん反り返ったフェリペ何世かの肖像画だった。 しかし何世紀か経ってそれを見る人はもうフェリペ何世かに興味はない。「ベラスケスの絵」を見に行くのだ。芸術には、権力を超えた生命力がある。 》  布施英利(ふせ ひでと)
  https://twitter.com/fusehideto/status/1177159819205038080

《 安倍政権流の日本式解決策

  賃金が激下がり
  →贅沢は敵だ

  少子化が深刻に
  →産めよ増やせよ

  観光業が大変な感じに
  →欲しがりません勝つまでは

  増税が非常に辛いです
  →足らぬ足らぬは工夫が足らぬ

  東京オリンピックに莫大な費用が
  →生活下げて日の丸上げよ

  見事に戦前メンタルを取り戻したな。 》 愛国心の足りないなまけ者
  https://twitter.com/tacowasabi0141/status/1177193739376218113

《 総理の作文朗読タイム、毎回ガラガラなのですね。大変お気の毒さまです。 》 mortal23
  https://twitter.com/mortal225/status/1176813935967657985