『中村雄二郎対談集 現代芸術の戦略』六(閑人亭日録)

 『中村雄二郎対談集 現代芸術の戦略』、中川幸夫との対談「贅沢に近づく」を読んだ。短く濃い内容。

《 中村 ヨーロッパでは、芸術において美と崇高というのは両方なくてはならない要素です。ところが美というのはわかりやすいけれど、崇高はわかりにくい。一見すると 奇怪な感じすrqする。しかし崇高の要素がないと美はどんどん拡散していって、惰性的になって、まさにきれいごとということになってしまう。しかし、きれいというのは 決して美そのものではないし、贅沢でもありません。
  中川さんの作品は、すごいけれど気持ちが悪いという人がいます。崇高の要素というのは、もともと不気味なものです。きれい、きれいではないのです。 》 243頁

《 中川 慣れで前の復習のようなことをやっていたのでは、人に喜んでもらえないですから、常に新しく何かを求めていないと。
  中村 それには脱皮をし続けなければなりませんね。 》 244頁

《 中川 こちらにたたきつけられるようなものがあるわけです。こっちも負けられないと思う。(中略)
  中村 それこそ花の命と向かい合うことになる。
  中川 あらゆるものを相手に準じて探り当てる。花ならば朽ちていくまで見てやる。 》 246頁

《 中川 感動を与えるものにまでなるかならないかは、自分で練っていくしかないのでしょう。(中略)
  中村 結局、ものから学ばなければいけない。すでに整理された知識はある程度は便利ですが、すぐ寿命が切れてしまう。ものからは限りなく学べると思うんです。 》  247頁

《 中川 でも努めて出向いて目を皿のようにして歩いていると、不思議なもので向こうから声をかけてくれるということがあります。
  中村 それは意識の問題ですね。自分が刺激されたり感動を受けたりするものがないかということを絶えず探す。いつも気を配っていれば視野に入ってくる。 》 248頁

 一日「村松 茂 回顧展」の会場でお手伝い。朝から賑やか。お持ち帰り~新たな絵を追加の連続。とうとう在庫僅少に。ウソみたいな反響(好評)。午後はライヴ演奏も。 ふう。
  http://www.via701.net/galleryinfo/11410

 ネット、うろうろ。

《 古本市にいけなくても、自分の書庫の積み本を移動させるだけで「あ、オレ、こんな本買ってるやん!」となるので老人力は無敵。 》 猟奇の鉄人
  https://twitter.com/kashibaTIM/status/1225725366163034112

《  さっきすれ違った小学生女子(3~4年生くらい)の会話。
  「人間の腸ながいから、いっぱいつくれるよソーセージ」
  きみらはいったい・・・ 》 藤原編集室
  https://twitter.com/fujiwara_ed/status/1226364517468143617