『言葉からの触手』(閑人亭日録)

 吉本隆明『言葉からの触手』河出書房1989年6月10日初版発行を少し読んだ。

《 もちろん、そんなこと記述してどんな意味があるんだとあなたが問うところでは、わたしもおんなじことをじぶんに問うている。なにかどうでもいいつまらないことを書きとめているのではないか、というように。 》 「(1 気づき 概念 生命」 9頁

 一昨日昨日書いたことを振り返っていてこの一文に遭遇。なんとまあ。

《 想定できるいちばんひどい損傷は、やがて文字と概念のむすびつきがこわされてしまうことだ。たとえば生命という文字のかたちが[生命]という概念とむすびつく必然はなにもない。 》 「(2 筆記 凝視 病態」 12頁

 最近同じことを思う。なんだい、この本は。

《 これにたいする解答のひとつは、はじめにあげたように、書くという行為とその結果のもたらしたデカダンスが、感受性の全体を摩耗させてしまったということだ。あえてしかつめらしい言い方をすれば、自然としての生命と、理念としての生命の差異をひろげてしまったのだ。その意味では最初の原因は、文字の誕生のときすでにあった。 》 「(2 筆記 凝視 病態」 15頁

 文字をもたなかった縄文土器

《 もし世界が反復も霧散もならないほど逼迫していたらどうするだろうか。世界はじぶんの無意識に、じぶんの逼迫を映しだすにちがいない。わたしたちは、この無意識が逼迫したときの世界の倒像を、極限としての現在とみなしている。 》 「(4 書物 倒像 不在」 23頁

 狩猟採集社会の縄文。

《 造語はあたらしい言葉ではなく、しばしば古い概念をより微分化したい欲求なのだ。その微分化に意味があるかどうかは、まったくわからないことだ。あたらしい概念の誕生はまったくちがう。それは実体の動きが不可避の曲線を描き、その曲率が生命の曲率にあっていなければならない。そうなったとき、ひとつの概念が自由の感じにつつまれて誕生する。 》 「(6 言葉 曲率 自由」 34頁

 昨日の私的造語・・・。縄文。

 ネット、うろうろ。

《 自民党のおバカさんたちは大騒ぎしてますが、共産党は暴力革命なんてやってないしね・・・
  ところが自民党は、カルト宗教と結託して暴力革命以上のことをこれまでやってきたことがバレている。
  日本を破壊したのは自民党ではないか!?
  この差は大きい。どの口がものを言うかだよ! 》 白坂和哉
https://twitter.com/nakano0316

《 選挙イメージのマイナスを言うなら「壺ズブズブの政調会長」が何の責任も取らずに偉そうに発言してる方が一万倍やばいと思いますが。

  自民・萩生田氏「全てを税でまかなうとか、来年から増税が始まるような間違ったメッセージを統一地方選前に出すのは大きなマイナスだ」 》 清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1600257651387924481

《 野党は、こんな亡国的な防衛費増額に対抗できないなら存在価値がない。防衛費にだけは何故、あらゆる手段で財源を捻り出そうとするのか?それが出来るなら、教育や福祉に回すべき。外交的に無能で、軍拡競争に突き進むことのどこが「現実的」なのか?自民党はどうしようもないが野党も正念場。 》 平野啓一郎
https://twitter.com/hiranok/status/1600277465070379008