『今日のアニミズム』再読(閑人亭日録)

 奥野克己・清水高志『今日のアニミズム以文社2021年11月30日 初版第1刷発行
  http://www.ibunsha.co.jp/books/978-4753103669/
 「 まえがき」(清水高志)を再読。

《 本書は、人類に普遍的に見られるアニミズムと呼ばれる思考と、そこで見出される自然を考察し、思想としてそれがどれほどの深度を持ちうるものなのか、その限界まで探求しようとしたものである。 》 2頁

 「第一章 アニミズム、無限の往還、崩れる壁」(奥野克己)を再読。

《 アニミズムは、〈メビウスの帯〉状の連絡通路を備えている。その連絡通路には裏と表がなく、ひとつながりの面があるだけだ。その連絡通路自体は、「空間的」に往相と還相という二相に分かれるが、それは、「往相即還相、還相即往相」というループ状になっている。シャーマンのような存在は、その二相を自在に往還できる。 》 42-43頁

《 カミを経験するさなかには、こちら側とあちら側の間の隔たりが消えてなくなってしまって、〈メビウスの帯〉状のものとしてつながってしまう。自己と世界、自己と他者、生と死などは、普段は截然と切り離されているが、アニミズムが現れる時「壁が消える』。 》 44頁

《 人間は、地球上の多くの場所で、動植物やモノを含む自然を人間の領域から切り離して対象化し、人間の利益と快適さのために自然を利用・改変しながら現代世界をつくり上げた。よく言われるように、人の手によって地球の生態環境は台無しにされたのである。 》 46頁

 暑い。午前中に自転車でイトーヨーカドー三島店まで買いものへ。さっさと済ませて帰宅。後は家こもり。そばの源兵衛川へ涼みに行く気がしない。涼しい自宅で過ごすのが最適解。