『奏枝(kanae)』(閑人亭日録)

 明日からの「白砂勝敏展」の展示作業をしているところへお邪魔する。入って左側の壁新作の『奏枝(kanae)』シリーズが十点近く並んでいる。漆黒に塗られた板に、乾燥させて表皮を一部剥いだ小枝が掛かっている作品に瞠目。これはいい!審美書院の本の蒐集を終えて物欲は無くなったと思っていたが、突然湧いた。参ったなあ。
 https://www.youtube.com/watch?v=rphkEh-J-dg
《 【奏枝kanae】

  今まで音を出すためのものに光を当てようと思ったことがなかった。

  楽器を何で叩くかで音がずいぶん違うし、叩きやすいかどうかで、演奏にも影響があるので、これまでもこだわりを持って制作していた。改めてその可能性に気付き奏枝(kanae)が生まれた。自然の小枝をいかした造形と私が演奏しやすいバランスを兼ねている。
  太陽に向かって伸びる小枝の美しさを眺め、どんな音がでるのかを想像しながら楽しんでもらえたら嬉しい。 》
 https://shirasuna-k.com/blog/2024/01/04/sirasuna-katsutoshi-original-work-%e7%99%bd%e7%a0%82%e5%8b%9d%e6%95%8f%e5%80%8b%e5%b1%95%e3%82%ae%e3%83%a3%e3%83%a9%e3%83%aa%e3%83%bcvia701-2020220-25-2/

 ギャラリーの受付の女性との雑談で、三嶋大社宝物館ギャラリーで展示した故久田誠道氏の話で「木版画で有名ですね」と。え、展覧会前は「呑兵衛だった」「アル中だった」という話しか聞こえてこなかった。それが、今は・・・。展示が効いたかな。いやあ、面白い。