「NOIZ・2007」二十ニ日目

 昨日の毎日新聞夕刊コラム、金子秀俊「早い話が」のお題は「『心ならずも』外し」。安倍首相の全国戦没者追悼式で述べた「かけがえのない命を落とした方々」は元の原稿では「心ならずも命を落とした」となっていた。
「この言い替えのカギは、『戦死者』という概念にある。『戦没者』と『戦死者』がどう違うかかという問題でもある。そして結局は、靖国神社千鳥ケ淵戦没者墓苑の違いに行き着く。」
靖国神社は、戦死者だけを顕彰・慰霊する施設である。『心ならずも』亡くなった非戦闘員は対象外だ。」
戦没者とは、戦闘員も非戦闘員も含め、広い意味で戦争によって命を失った人々のことである。」

 昨日の朝刊には鹿島茂「不朽版 引用句辞典」。お題は「改革派」。
「政治家を『勇ましい』とか『臆病』だけで判断することほど危険なことはない。臆病な保守主義者であることのほうが、はるかに勇気を必要とすることだっていくらでもあるのだ。」
「改革を主張する政治家に対しては、『われわれにとって、どのように得になるのか』を説明してもらうことから始めよう。自分にとって損か得かを判断することが民主主義の第一歩なのだから。」

 今朝も雨。出かける時には止み、開館時には夏空に。それとともに二組の来館者。一人はリピーター。お友だちを連れてこられた。
 午後、東京から来た韓国人留学生のチェさんがグラウンドワーク三島 の研究で私にインタビュー。終えて彼女を美術館へ招待。「ワオ!」と彼女。楽しまれた様子でやれやれ。