『 幻影の恋人 』

 昨日、久しぶりにアンドレ・テュイエのレプリカ人形を箱から出した。箱が棺のように思えた。 眠れる美女。少し乱れた金髪(人毛)を近所の美容院で直してもらおうと思って幾星霜。まだ 恥ずかしくて行けない。絶対に変態だと思われるわ……。しかし、いい。素晴らしい。 本物は見たことはない。が、私にはこの気品のある人形で十分。いかんいかん、日が暮れる。 再びお眠りあれ。

 『教皇ヒュアキントス ヴァーノン・リー幻想小説集』、「幻影の恋人」「悪魔の歌声」を読んだ。 「幻影の恋人」1886年はこの本で唯一イギリスが舞台で、幽霊が見える話。ヘンリー・ジェイムズの 幽霊小説『ねじの回転』1898年を連想させるが、彼女の作品が先行していた。

 ネットの見聞。

 『教皇ヒュアキントス ヴァーノン・リー幻想小説集』国書刊行会、東京の古書ドリスでは発売 二週間足らずで100冊完売。すごいな。事件だ。
 https://twitter.com/info_doris

《 待望の復刊(44年ぶり!)アルフレート・クビーン「裏面」(白水Uブックス)は明日発売。 ぼくが学生の頃は、カフカにはまったら次はこのクビーン「裏面」、ついでマイリンク「ゴーレム」、 余力があればハンス・ヘニー・ヤーン「十三の無気味な物語」といったコースが現代ドイツ幻想文学 のお約束。 》 風間賢二

 「裏面」は、クービン『対極』野村太郎・訳が法政大学出版局から1985年に新装版で出ている。 52点の挿絵入り。「ゴーレム」も既読。「十三の無気味な物語」は未読だが、本棚の本よりも ブックオフの105円本(帯、ビニカバ付)のほうがきれいとは。てことは二冊持っている。

《 深夜の速報だが、先日の「新事態」、新たに出てきた「存立危機事態」「武力攻撃事態法」 といい、言葉の語感からして異様と言うしかない。 》 椹木野衣

《 なんだか日本の政治は1Fと同じく泥沼にはまってしまいそうで、よくわかんなくなって きてるけど、とにかく「専守防衛」が「先取防衛」にならないように…。 》 ハッピー

ネットの拾いもの。

《 安倍政権は、三本の矢とか言っているが、安倍政権自身が、 日本に刺さった毒矢のようである。 》

《 妻に“ときめかないものを捨てる”片づけの方法を教えたら自分が捨てられた夫の話 》

《 「おなか吹田市」と書いたが最後、ネット広告が吹田市の不動産情報ばかりになりました。 転居の予定はありません。 》