昨日の鶴見俊輔の評論に乗せられて、黒岩涙香の処女作『無惨』を『別冊幻影城1 黒岩涙香』 幻影城1977年初版で読んだ。構成も描写もしっかりしていて、1889年の作とはとても思えない探偵小説。 『日本探偵小説全集1 黒岩涙香・小酒井不木・甲賀三郎集』創元推理文庫1984年初版にも収録。しかし。
《 評判はぱっとせず、このあと涙香は創作をしばらくはこころみなかった。 》 鶴見俊輔『限界芸術』 100頁
昨日の書き忘れ。中井英夫『真珠母の匣(しんじゅものはこ)』講談社文庫1988年初版の解説は 鶴見俊輔。
《 私の記憶をさかのぼると、昭和四年から十年まで、著者は私のとなりの教室にいた。(中略) そのころから彼は野球よりも、とらんぷの好きな人だったのだろう。 》
世間は狭い。世界は広い。
小鷹信光の訃報に接し、本棚から『探偵物語』幻冬舎文庫1998年初版を抜く。扉裏には「一九六三年 岐阜県生まれ。」おいおい、一九三六年だよお。ページを開くと、ボールペンの青い書き込み。「さゆり 090 8382 ○○○○」。うーん、かけてみたいが、それこそ探偵物語を地で行ってしまいそう。
もう一冊『 My Mystery マイ・ミステリー 新西洋推理小説事情』読売新聞社1982年2刷を取る。 「まえがき」から。
《 『ミステリーは私の香水』(小泉喜美子)にたいして『女はいつもミステリー』(青木雨彦)と 洒落の応酬もある。
では、小鷹信光にとって、ミステリーとはなにか?(中略)「ミステリーは私の二つ目の悪癖」 だったのである。いまも同じだ。第一の悪癖は、あなたにも教えてあげられない。 》
永遠の謎になった。合掌。
ブックオフ長泉店で三冊。田中優子『樋口一葉「いやだ!」と云ふ』集英社文庫2004年初版、半藤一利 『山本五十六』平凡社ライブラリー2011年3刷、小関智弘『粋な旋盤工』岩波現代文庫2000年初版、計324円。
ネットの見聞。
《 1941年12月8日06:00
【大本營陸海軍部發表】
“帝國陸海軍は本八日未明西太平洋において米英軍と戰鬪状態に入れり” 》
《 アベ親衛隊の右翼がSEALDs若者デモを街宣車で妨害!2015.12.06 SEALDs東京・銀座デモ 》
https://www.youtube.com/watch?v=BI0GyMJSTuE&feature=youtu.be
《 特定秘密保護法 「憲法上問題」 検査院が支障指摘 》 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20151208/ddm/001/010/164000c
《 牧師と神父の違い 》
http://kirisuto1225.com/basic/bokusi-sinpu.html
《 渡辺さんは「光と闇」ではなく、「光から闇まで」という言葉をつかっている。 当然、光と闇のあいだには、影の部分(グレーゾーン)がある。 》 文壇高円寺
http://gyorai.blogspot.jp/2015/12/blog-post_7.html
ネットの拾いもの。
《 実証炉だからな 30年やってみて十分に実証できただろ
問題点を抽出できたんだから実験終了 廃炉しろよ
え、廃炉できないのが問題だとぅ? 》
《 缶ビールを飲みながら、交番の前に貼ってある指名手配犯のポスター「内股歩き 競馬好き その男、 ××かも」をじっと眺めていたら、おれも警官にじっと見られていた。 》