『天然知能』六
郡司ペギオ幸夫『天然知能』講談社選書メチエ2019年2刷、「6 ヤマトシジミ──新しい実在論の向こう側」を読んだ。半分眠っているようなオツムが、俄然覚醒…… したような一章。
《 メイヤスー、ガブリエル、ハーマンを比べてみると、ハーマンが最も無骨で、飛躍があり、目的が不明瞭です。外部の実在を証明するに留まり、外部のカオスを 認めるに留まるメイヤスー、ガブリエルは、節度を持った大人なのであり、決してダサカッコワルイ領域へは踏み込まない。だからこそ、「わたし」と外部の関係に ついては踏み込まないのです。
ひとりハーマンが、理論の役割を踏み越えて、理論や形式、概念が使われるという現実、外部と感覚の関係に立ち入ろうとしたのです。だからハーマンは ダサカッコワルイ領域への感覚がある。 》 174頁
この指摘はじつにうれしい。続く論述。
《 しかし、動勢への志向は認められるものの、常に静的な二項対立を組み立て、対象・性質という対立、感覚・実在という対立を構想し、複数の二項対立に還元可能な 形でしか、外部とわたしの関係を構想できなかった。だからハーマンもまた、天然知能へは辿り着けないのです。 》 174頁
私には隔靴掻痒の気味があったガブリエル、ハーマンの著作への見事な解説だ、と思う。ただ、この章では「指向」ではなく「志向」が使われているのが気になった。
朝、源兵衛川中流、三石神社横で茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。見た目ほぼ無くなり、重くなったので納得の終了。帰宅。軽く汗。コーヒーを飲む。旨い。
茶碗のカケラといっても、半欠けなどはろくに無く、数センチから小さいものは五ミリほどの欠片。川岸の上からはさほど無いように見えるけれど、川に入ると、 今は浅いから五ミリほどの欠片も目に入る。目に入るものは片っ端から拾っている。虱潰し。なんて死語が相応しい。それも季節が巡れば川底から湧き出してくる。 そうはいっても、さすが昔とは違って出てくる欠片は減り、小さくなっている。
少し頑張りすぎたせいか、午後クタッと昼寝。
ネット、うろうろ。
《 もう古い言い方だなって思うワードに「ダイナマイトボディ」ってのがあるけど、最近の若い子にはその言い回しが通用しなくて、「これなんすか? 持病の爆弾抱えてるって事ですか?」って質問されたから笑う。 》 もちぎ
https://twitter.com/omoti194/status/1108633516537864198
末井昭『素敵なダイナマイトスキャンダル』ちくま文庫。
《 『内田樹の市民講座』韓国語版序文 》
http://blog.tatsuru.com/2019/03/25_1650.html
《 神への信仰は、人口100万人を超えるような社会の出現後に現れる傾向が判明。つまり、複雑化した社会を維持するための仕組みとみなせそうだと。 過去1万年にわたる人類史データから400以上の国家の記録を分析したそうです。ネイチャー最新号に論文が掲載 》 小林哲
https://twitter.com/kbts_sci/status/1109288397380579328
《 NHKニュース、新元号考案に関して「首相が高い見識を持つ人を若干名選ぶ」と報道してるんだけどこれほどまでに人を不安にさせる言葉もそうそうないな。 》 白央篤司
https://twitter.com/hakuo416/status/1109760527264149504
《 じき「平成最後の晩飯はなんにする」とか云い始めるぞ、誰も彼もが。ちなみに年度末じゃないからな。間違えるなよ。 》 津原泰水
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1109803966953451520