「チーム・バチスタの栄光」

 雨。寒い。
 海堂尊チーム・バチスタの栄光」宝島社2006年読了。今年の「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
「過去五年間のあらゆる新人賞受賞作の中でも、エンターテイメントとしての面白さでは、これが一番だと思う。」大森望
 と言われては期待に胸が高鳴る。読んでみた。まあ、期待は裏切られなかった。快作だ。
「登場人物のキャラがここまで立ちまくっている小説は近年記憶にない。」茶木則雄
奥田英朗『インザ・プール』や『空中ブランコ』でお馴染み伊良部一郎とは別タイプの超変人であるところが味噌」香山ニ三郎
 キャラが話題になっているが、私はこんなくだりに惹かれた。
「人の話に本気で耳を傾ければ問題は解決する。そして本気で聞くためには黙ることが必要だ。/大切なことはそれだけだ。但しそれは、人が思っているよりもずっと難しい技術ではあるのだが。」74頁
「ルールは破られるためにあるのです。そしてルールを破ることが許されるのは、未来に対して、よりよい状態をお返しできるという確信を、個人の責任で引き受ける時なのです。」117頁

 雨が冷たい〜ブックオフへ〜。高野史緒「架空の王国」中央公論社1997年初版、恒川光太郎「夜市」角川書店2005年初版、計210円。しとしと雨〜もいいものだ。帰りがけにホームセンターへ寄りトイレの洗剤など。