消失・蒸発

 ブックオフ長泉店で二冊。「山水画大全(一、ニ)」日本美術教育センター1986年初版、計210円。布装函入りの豪華本。発行日値段の表記がない。厚さは2センチもないのに高さは43センチもある。本棚に入らない。本文は100ページほどだから開いて見るには困らない。美術館に一冊!
 それから本屋に寄って頼まれ本の「3分クッキング」日本テレビを買う。レジ横の棚から講談社文庫の栞を二枚もらう。日本推理作家協会創立60周年コレボレーションのもの。大沢在昌逢坂剛がキャッチコピーを書いている。多分他の人のものもあるのだろう。集める人もいるだろうな。以上、昨日のこと。

 ブックオフ長泉店で二冊。ボリス・パステルナーク「ドクトル・ジバゴ( I・II )」時事通信社1980年2 刷帯付3刷帯付、計210円。パステルナークはこれで1958年のノーベル文学賞を受けたが、ソ連国内で猛反発を受け、出国すると帰国できなくなる恐れがあり、受賞を辞退した。そして1960年モスクワ郊外でひっそりと亡くなった。後年遺族が賞を受け取った。この本はソ連では1987年になって公刊された。
 今、少しずつ読んでいるグレッグ・イーガン「宇宙消失」にこんな一文。
「そして、死者にはなにもしてやれないとわかっていたから、生き残った自分になにが必要かを考えはじめたのである。」85頁
 「宇宙消失」といえば、毎日新聞ブラックホールの内部を超弦理論を基にコンピューターで解明という 記事。
 「ブラックホールは最終的には『蒸発』する」とか。消失ならぬ蒸発。40年ほど前「人間蒸発」という言葉が流行った。人間消失ならミステリだけど、人間蒸発ならSFだ。