スーパームーン

 梅雨の晴れ間。沖縄慰霊の日。ブックオフ長泉店で二冊。桜木紫乃『凍原』小学館文庫2012年2刷、田中啓文『猿候』講談社文庫2012年初版、計210円。

 神奈川県立近代美術館鎌倉別館で野中ユリ展開催中。本棚から装丁した本をざっと出してみた。順不同で。マックス・エルンスト『百頭女』『慈善週間』『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』河出書房新社アルトーヘリオガバルス または戴冠せるアナーキスト白水社種村季弘『ナンセンス詩人の肖像』竹内書店、同『吸血鬼幻想』薔薇十字社、『椿實全作品』立風書房中井英夫『見知らぬ旗』河出書房新社、以上単行本。倉橋由美子『婚約』『ヴァージニア』『妖女のように』『夢のなかの街』『人間のない神』『聖少女』新潮文庫(以上すべて新刊で購入)、武田百合子『言葉の食卓』ちくま文庫……閑人だなあ。閑ついでに十九日にふれた山本美智代さんの装丁を調べたら、一千点を越える……。へっへえ〜。

 午後、環境アーチスト池田一氏らを源兵衛川へ案内。

 昨夜の月がなんかデカイなあと思ったら、今夜はスーパームーン。やはりね。

 昨日の毎日新聞朝刊三題。

 「柳田邦男の深呼吸 〔高市氏「死亡者出ていない」発言〕 原発事故被害の全調査こそ」より

《 原発事故とは死者の数の多少にかかわらず、何万何十万という人々を苦しめる深刻で特異な広域災害なのだ。 》

《 高市氏(高市早苗自民党政調会長)は、災害関連死のことも福島の人々の苦しみも知っていると、後で弁明しているが、情報として知っているということと、本当に被害者の身になって受け止めるということには、雲泥の差がある。 》

 石川捷治「歴史認識 次世代につなぐ企画を」より

《 戦後68年もたつのに、なぜ日本だけがこのような問題に直面するのか。 》

《 日独伊は出発点では同じだが、終着点ではまったく異なっていた。 》

《 要するに、独伊では戦争開始時の政治勢力が一掃されたのである。/対して日本は、一部の軍人を例外として、開始した勢力がそのまま残存した。その結果、敗戦後における「戦争責任」を国民自らが問う作業を困難にし、「ファシズム的価値」までもが生き延びた。 》

 鹿島茂「引用句辞典 トレンド編 〔AKB総選挙〕 」より

《 ただ、関心はないが、上位に選ばれたのが大方の予想したのとはかなり違ったメンバーだったという結果にはおおいに興味がある。 》

《 思うに、それは投票者が非常に真剣に投票したからではないだろうか? 「真剣に」というのはこの場合、「自分の彼女になってくれそうな女の子はだれか?」という意味である。 》

《 「年に一度のお祭りなんだから、楽しくやろうよ、楽しく」という議論は通用しない。そうした議論のわかるような人は「総選挙」の投票などには加わらないからである。 》

 ネットの見聞。

《 日本だと、「私は哲学史に名を連ねるようなオリジナルな哲学者になりたいのです」って人前で言うと、(失笑)(プッ)という反応になるわけだけれども、そういう反応しかできない風土が、オリジナルな哲学者を日本に生み出せない元凶のひとつだということをマジメに考えたほうがいいと私は思う。 》 森岡正博

《 「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで神戸大2年の男子学生(19)が迷惑行為を繰り返した問題で、神戸大は学生を3カ月の停学処分にしたと発表した」とのこと。つまり、原発事故の被災者を「左翼のクズども」と中傷した復興庁の参事官は、遊園地でハメを外した学生の3分の1の処分てことか。 》

 ネットの拾いもの。

《 ヘイトデモの現場にDJポリスを投げ込んだら、どういうことになるのだろうか。 》

《 PC変換「光文社古典 新 薬 文庫」か……。ジェネリックでお願いします。 》