『 抱擁家族 』

 小島信夫抱擁家族』(1965年刊)を講談社文庫1971年初版で読んだ。15日の「私の選ぶ 戦後文学ベスト3」に選出された小説。裏表紙の紹介から。

《 コキュの苦しみ、性のざわめき、そしてはかなく崩れてゆく家庭の絆──。〈愛〉〈性〉 〈死〉……この現代の普遍的命題を、リアルな個人的体験を超えて追求、人間存在への哀切な 感動に充ちた問題長編。 》

 と、いわれても、こちらの感想はなんだかなあ。大岡昇平『武蔵野夫人』1950年、川端康成 『山の音』1954年、そして小島信夫抱擁家族』1965年に共通する鍵は不倫。家庭、家族の あり様を三者三様に描写した三作、私には踏み込んで読み込もうという意欲が湧かなかった。 なぜだろう。家庭、家族というものに興味がないせいかもしれない。そんなことを思いながら 夕方、割引された酢ダコと釜揚げシラスと大根を夕食用に買う。冷蔵庫には黒ハンペン。 炊飯器のスイッチを入れる。

 一昨日の大岡昇平『武蔵野夫人』でもそうだったが、『抱擁家族』で夫婦、同性が相手を 「あんた」と普通に呼んでいる。「あなた」ではなく「あんた」。この「あんた」がいつ頃から 使われにくくなったのだろう。以前女友だちに「あんた」と言ったらたしなめられた。

 昼前、源兵衛川最上流部のヒメツルソバを駆除。まだ若芽なので楽。一時間あまりで終了。 気持ちよい汗。ていうか、春の陽気。梅ははらはらと散る。

 ネットの見聞。

《 自分で言うのも何だが、この本の製作に関わる人々はいずれも愛書家である。だから 書物を愛する人々の琴線に触れる販促ができる。饅頭は冗談だが、読者に喜んでもらえる サプライズを、と思う真摯な気持ちは本物なのだ。私も少し感動している。
  「教皇ヒュアキントス ヴァーノン・リー幻想小説集」!  》 林由紀子
 https://twitter.com/PsycheYukiko

《 『教皇ヒュアキントス ヴァーノン・リー幻想小説集』の販促がすごいことになっていて楽しい。 とりあえず栞のPDF版はダウンロードしてみた。DECOチョコめっちゃ欲しい。豆本も欲しい。 古書ドリスさんでヨナス・リー『漁師とドラウグ』も併せて販売されるというのも良いな。 もう持ってるけど。 》 いやしの本棚

《 Twitter ほとんど見てなかったのに、たまたま目について出来心で販促栞をプリントしてしまった。 最近のコンビニコピー機がこんなことになってるとは知らなかった。そして栞を入手して絶対 『教皇ヒュアキントス』買う気になったので販促効果凄い  》 井上 知

《 ★最終日再掲★【Twitter限定】『教皇ヒュアキントス』販促栞フォト用紙版の出力は、 セブンイレブンのマルチコピー機タッチパネル左下「ネットプリント」から、Lサイズ30円。 配布は本日が最終日。23日の23:59までになります。予約番号[ DTLMB5N2 ] 》  Fragment兎影館|柳川貴代

 きょう、もう一枚刷ってしまった。

《 排水溝で高濃度放射能警報=数千ベクレル規模−福島第1 》
 東京電力 http://www.tepco.co.jp/cc/press/2015/1248294_6818.html
 NHK http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150222/k10015649531000.html

《 「憲法改正を国民に1回味わってもらう」という自民党憲法改正推進本部事務局長の礒崎陽輔首相補佐官の発言は、憲法改正は国民の主体的判断に基づくという「建前の形式」すら 無視している。憲法を「変えるのは自分たち」で、国民は「それを味わう」側だという、 首相周辺の傲慢な思考を物語っている。 》 山崎雅弘
 https://twitter.com/mas__yamazaki

 ネットの拾いもの。

《 書を捨てて街に出て結局本屋。 》

《 昔、本屋を経営するフリーゲームがあった。小さい小屋みたいなお店からスタートし、 店員を雇って本を入荷して売り、売上を伸ばし、お店を大きくしていくシュミレーションゲーム。 よく作られていたので結構好きだった。
  自分の店に放火して火災保険で金を稼ぐのが最も効率が良いと気付くまでは。 》