『精神のフーガ』四(閑人亭日録)

 中村雄二郎『精神のフーガ 音楽の相のもとに』小学館2000年2刷、「第四章 小鳥との対話│アシジのフランチェスコメシアン」を読んだ。じつに興味深い。

《 こと音楽に関して〈リズム的音楽〉とは、厳密には「反復や2の倍数からなる拍節や等分を嫌うもの、自然の運動、不等分な持続的運動から霊感を受けているような音楽」 のことである。
  その観点からすると、西洋の古典的な作曲家は、必ずしもよきリズム家であったとは言えない。むしろ、悪しきリズム家であり、本来のリズムを知らなかった、と 言わねばならない。 》 92頁

《 ドビュッシーもすぐれたリズム家であるが、それは、彼が自然の細かい観察に基づいて自然の動いている相、恒久の鼓動を理解して、自分の音楽に移したから である。 》 93頁

《 このようにメシアンは、リズム的音楽をもって、単なる反復をこえた自然的な不規則な持続からなる音楽としてとらえたのである。メシアンモーツァルトの リズムを高く評価するのは、モーツァルトの音楽についての非常に深い理解に基づいている。 》 94頁

 午後、映画『子どものころ戦争があった』ポスターの味戸ケイコさんの原画(69×47cm)の新しい額装を沼津市のいずみ画荘から受けとる。満足。そのまま車に同乗、 清住緑地に地続きの公園造成地へ。おお、養魚池を改造した池では湧水が豪快に湧き出ている。だれでも入れる池。来月の完成が待ち遠しい。

 ネット、うろうろ。

《 持続化給付金の事務委託団体「サービスデザイン推進協議会」事務費を落札率99%約780億で受注。電通パソナトランスコスモスの3社で設立。事務は、 ほぼ丸投げで電通に再委託。団体の所在地に行ったが、リモートワークの貼紙があり誰もいない。皆は必死で申請しているのに。 》 川内 博史 https://twitter.com/kawauchihiroshi/status/1264413966542888960

《 マスク転売でたった5万円の利益で罪に問われる……。
  アベノマスクは税金466億円プラス検品に16億円、しかも30億円以上が今なお得体の知れない業者に流れたのに。 》 町山智浩
 https://twitter.com/TomoMachi/status/1263861534435840007

  《 そしてあれから数か月未だに届かず。官房長官は市場のマスク価格の下落は「アベノマスクのおかげ」と仰ってましたが、届いてないマスクで一体どうやって 価格を押し下げたんでしょう?不思議な分析です。 》 ヨシキチ
 https://twitter.com/swz11_11/status/1264184227651678210

《 回避されたパンデミック(少なくとも第一波)の後で批判される専門家。タルコフスキーの「サクリファイス」を思い出す。すべての財産を燃やして世界の破滅を 回避させた主人公は、狂人とみなされて運ばれていく。思えばワクチンはじめ予防医学は、もっとも多くを救いながらもっとも感謝されない医学。 》 斎藤環
 https://twitter.com/pentaxxx/status/1264129426524041217