『闇のなかの黒い馬』・三(閑人亭日録)

 埴谷雄高『闇のなかの黒い馬』河出書房新社一九七○年六月二十日発行を半世紀ぶりに再読。「《私》のいない夢」「夢のかたち」「神の白い顔」を読んだ。引用したい箇所はあるが、そこだけ抜き出しても面白さは伝わらない。しかし、面白いか?と問われれば、さほどは、と応える。夢を主題にした妄想!と本をバタンッと閉じる読者、嘲笑する読者、あきれる読者もいる気がする。「神の白い顔」の結びをどう読むか。

《 私は、存在の裏から薄暗いのつぺらぼうの姿を見上げて、何へともしれぬ苛らだたしい復仇の何らかの手だてをそこに見出そうとしていたのに、高い枕から仰向けにずりおちて冷たい夜具のはしに不意とうちあたつた瞬間の恐らくは数十分の一のつかのまの極微の時間のなかで、目もなく鼻もなく口もない薄暗い奥の奥で薄気味悪い死の薄目をあけている一方ののつぺらぼうではなく、たとえ懸命に腕をのばしてその白い凹所にさしこんだとしてもいかなるかたちの生と死の触手もついに得られぬ種類の他方ののつぺらぼう、神の白い虚無の顔を思いがけず眺めてしまつたのである。 》

 埴谷雄高『闇のなかの黒い馬』再読終了。感想がどうにも定まらぬ。

 昼過ぎ、女性四人が源兵衛川最上流部近くの雑貨店での買いものを待つ間、いずみ橋左岸に生えたヒメツルソバを、橋横の階段から身を乗り出して抜く。手が届かないと思っていたが、意外と届いた。やれやれ。

 ネット、うろうろ。

《 ただただキレイなものよりも、そこに綻びが見えたときに、人は深く心を動かされる。性的欲望の本質もそこにある。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1646674363528404994

《 不完全性とは偶然性であり、エロさとはそれである。この物理世界がたとえ首尾よく法則的に動いていようともその法則性全体はひとつの偶然であり、その意味で世界全体が綻びそのものでもある。だから世界はエロい。歪んだ茶碗がエロいのと同じく。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1646675522179698694

《 資源エネルギー庁原子力規制委所管の法律の改正案を提示 運転期間延長の議論を誘導 本紙情報公開請求 》 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/243941

《 >岸田首相:国民の安全が第一

  そうであるなら。万一北海道の泊原発にミサイルが落ちたら日本は壊滅的打撃を受けるでしょう。安全を優先するなら、原発廃炉にし更地にして防がなくては。br>   北朝鮮のミサイル。国民には直ちに地下への避難を呼びかけるが、決して原発に落ちることは想定しない不思議🤔 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1646519223718666240

《 >国立感染症研究所の分析では発症後5日にはウイルス量は大幅に減り発症後7日にはほとんど検出されなく

  感染研のデータでは無く、この記事がデマ。
  共同通信が堂々とデマ記事を発信する。どうやって訂正させたらよいのでしょう?もう、ため息しかでません😩 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1646558985313718272

《 誰かのノーベル賞を可能にしたのは、それまでの多くの研究者による関連研究が蓄積していたから。更にノーベル賞など先端研究成果が現実社会で実際に「役立つ」為には、関係する学際的科学と技術の優れた蓄積と協働体制が不可欠。即ち、一つの先端研究成果の誕生と活用には幅広い科学技術の蓄積が必須。 》 Norio Nakatsuji
https://twitter.com/norionakatsuji/status/1646281082894176257

《 しかし「権力者の不正は許すけど、弱者の不正は許されない。不正を犯したのが悪いのではなく、弱者であることが悪いのだ」というのは正に階級社会の理屈なんだよね。

  そして昨今、政治家だけでなく国民自身が階級を望んでいる気がする。これはやはり衰退社会であることが影響してるのだろうな。 》 詩路(きものさん)
https://twitter.com/farao_siro/status/1646460088826363904