柿食えば

 昨日買った半藤一利漱石先生ぞな、もし」つながりで同じ著者の「この国のことば」平凡社2002年を本棚から取り出す。正岡子規の1895年、明治28年の名句について。
 松山市に下宿していた夏目漱石に、文無しの子規は大枚十円(現在ではいくらだろう)を借りて東京へ戻る途中奈良へ寄り、そこで「派手に遊び柿を食らい、そして、あまりに有名な一句を詠んだ。」

  柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺

 「子規の面白い友人果物見立て帳」では漱石は「柿」にされ、「ウマミ沢山、マダ渋ノヌケヌモノマジレリ」と書かれている。漱石には子規の作以前にこんな一句がある。

  鐘つけば銀杏ちるなり建長寺

 明治文人つながりの一側面だ。

 お昼前、午後五時開演のギター、ヴァイオリン、チェンバロの公演用の椅子や楽器の運び込み。昼食後、源兵衛川の月例清掃へ。午後三時前、美術館へ戻る。午後三時過ぎ、知人の個展へ。午後四時半美術館へ戻る。おお、来館者多数。午後五時過ぎ開演。