買いたい本を買って幸せ気分
昨日、友だちの車に同乗してブックオフ沼津店へ。海堂尊「チーム・バチスタの栄光」宝島社2006年2刷帯付、佐々木丸美「狭霧秘話」ブッキング2008年初版帯付、伊井圭「啄木鳥探偵處」創元推理文庫2008年初版、江國滋・編「手紙読本」福武文庫1990年初版、権田萬治「日本探偵作家論」双葉文庫1996年初版、高城高「凍った太陽」創元推理文庫2008年初版、松浦理英子「セバスチャン」河出文庫2007年新装初版、計735円。満足満足。幸せ気分。文芸評論家の種村季弘氏に「千円で豪遊」という短いエッセイがあったけど、そんな気分。
「チーム・バチスタの栄光」は借りて読んで面白かったので、きれいな古本を待っていた。「狭霧秘話」は表紙が味戸ケイコさんの絵なので持っているけどきれいなので買い。「凍った太陽」は新刊で買っているけど、贈呈用に買い。
野間宏「青年の環」論を読みたくてネット注文した篠田一士「日本の現代小説」集英社1980年初版函帯付が届く。送料込み1040円。いかにも本という趣の定価3200円、清楚な造りだなあと思ったら、詩人の吉岡実の装丁だった。
「文学史の常法では、アレゴリーのもつ抽象性をうちくだいて、日常的な現実描写が発見したものが、いわゆる近代小説のレアリスムということになているが、この常識をくつがえしたのが、ドストエフスキーの小説におけるアレゴリーの逆転レアリスムの発明だった。『青年の環』が、こうしたドストエフスキー的方法を、縦横に活用していることは、あらためて目を見張るばかりの盛業で、『死霊』、『富士』とならんで、現代日本文学が実現した、もっともドストエフスキー的な作品というべきである。」318頁
納得。埴谷雄高「死霊」、武田泰淳「富士」も再読しなくては。これにミステリ分野の夢野久作「ドグラ・マグラ」、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」を加えたくなる。
19日の山下洋輔トリオ復活祭 へは行かない。