地震・雷・火事・おやじ

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で105円で買った原信田実「謎解き 広重『江戸百』」集英社新書2007年初版を読む。「江戸百」とは「名所江戸百景」の略。

「このようにみてくると、怖いものの代名詞として『地震・雷・火事・おやじ(大風のこと)』が合言葉となったのもうなずける。」28頁

 おやじが大風のことだとは知らなかった。

 「内田樹の研究室」の6日のブログ「ヒップホップと司馬遼太郎村上春樹」が気になっている。

「ある国の文化的作物のうち、『その国固有』のものであるかどうかを判定する基準は『国外に愛好者を持たない』ということではないかと私は思っている。」

「もしかすると、『対抗文化』だけが世界性を持ちうるということなのであろうか。」

 広重らの浮世絵はまさしく江戸の対抗文化だった。

「『江戸百』の評判が高まれば高まるほど、評判を聞きつけた目付が、奉行に突っ込みを入れて、取締りへと発展する危険性が高くなる。」53頁