白砂勝敏展二日目

 二日目となると、ふっと気が抜ける。来客がうまく分散していて、ひとりひとりがじっくり品定めできる。

 画家の上條陽子さんから、横須賀美術館で開催中の「ワンダーシニア30展」の図録を恵まれる。昭和の時代に制作された絵画と平成の近年に制作された絵画を32人の画家が出品。美術評論家宝木範義による上條陽子作品の解説。

≪上條陽子は人間の心の底からの叫びをともなってこそ、表現は表現たりうるとする。ここから戦乱のパレスチナでの奉仕活動へ結びつく、桁外れの行動力が導きだされる。≫

 現代洋画を引率してきた32人の旧作近作を見ると、上條陽子さんの変貌が突出している。時代を深くそして鋭い痛みを伴って突き抜けているのが、上條陽子さんの作品だ。

 ネットの拾いもの。

≪なにもアメリカも原爆記念館の上に落とさなくてもいいのにな。

 許せねえよ俺。

 そうだな。なにも原爆ドームの近くに落とさなくてもよかったのにな。

 原爆ドームなんて名前だから狙われたんじゃね? ≫