平倉圭『かたちは思考する 芸術制作の分析』東京大学出版会2019年初版、「序章 布置を解(ほど)く」を読んだ。これは効く。交感そして好感。冒頭。
《 形は思考する。形には力がある。
紙の上に線を引く。線はすでに私を巻き込んでいる。感触が心を奪い、記憶が引き出され、予感が動き出す。手は予感に従い、あるいはそこから逃れて新たに線を引く 。 》 9頁
《 形象を実現する心─物複合的な記号過程の中心をなすのは、生物としての作家ではない。形象である。 》 10頁
《 前言語的精神(マインド)は、理性(reason)ではなく韻(rhyme)を通して思考する。形象の思考の論理はモワレであり、モワレから現れる韻である。 》 15頁
《 すなわち「韻」は、形象の思考の論理であるだけでなく、見る者のパターンをそこに引きずり込んで変形する、力の原理でもあるのだ。 》 16頁
《 形象の全体を同時に見通す一つの視点、形象の全体と対応する一つの身体は私にはない。 》 17頁
《 早すぎる押韻の感知はしばしば、形象のなかに自己の鏡像を見出すことでしかない。「韻の論理」と「理性の論理」との葛藤は、形象の学がつねに維持すべきものだ。 》 23頁
ネット、うろうろ。
《 欧米系の学術世界で「知能」として認知されているのは、言語運用能力と、論理数学的能力に限られていて、中井久夫が指摘したような芸術/徴候的知能については いまだ研究が進んでいない。むしろ、既存の知性観にとって少数派の知性は、一種の幻覚か、病いの文脈でしか扱われないふしがある。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1191374796967178240
《 一箱古本市にて。若い女性店主さんが、市の主宰者(オジさん)に「ジョーカー・ゲーム」の魅力を「とにかく格好いいんです!映画化もされていて!」 と力説していたが、今イチ伝わっていなかった。で、横から「『陸軍中野学校』ですよ」と言ったら「ああ!」と一瞬で納得して貰えた。一日一善、か? 》 猟奇の鉄人
https://twitter.com/kashibaTIM/status/1191271860098322432
柳広司は、『ジョーカー・ゲーム』角川書店ほか本棚に収まったまま。
《 新しく買った書棚に叢書類を移してできた旧書棚のスペースを見て、ふひふひとほくそ笑むが、あっという間に埋まっていくあたり、人生を感じる。 》 赤城毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1191327913972383744
《 数える単位が冊数じゃなくて「本棚○個分」になって、それでも追いつけずに数えるのを放棄する件。
あとそういう人は「同じ本を何冊も買う」という行動も理解できない。
「読みたい時にどっか行った」「読みすぎてボロボロになった」「装丁が変わった」とかいくらでも理由はあるんだぜw 》 はるぴん
https://twitter.com/halpindoll/status/1191504244492230656
《 年金基金を食い潰され
労働賃金も実質目減りで
将来の老後の先行きも不透明で
訳のわからぬ民間試験で受験生を惑わせ
貯蓄したくても物価高でそれも出来ず
納税しても予算使途も不明で
三権分立、議院内閣制も知らぬ議員を選び
奴隷のように働かせられ
こんな世の中に怒らない輩はバカだ! 》 T.shira
https://twitter.com/T_shira_2828/status/1191583854017970176