平倉圭『かたちは思考する 芸術制作の分析』東京大学出版会2019年初版、「第1章 多重周期構造─セザンヌのクラスター・ストローク」を読んだ。 旧ブリヂストン美術館の『サント・ヴィクトワール山とシャトー・ノワール』について。
《 「構築的ストローク」の構成単位はストローク単体であり、それが一様なリズムで反復する。だが、《サント・ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》の ストロークはそうではない。そこでは複数の小ストロークが、まとまりをなすクラスター(房、群れ)へと組織されている。この特殊な構成単位を、「構築的ストローク」 と区別して、新たに「クラスター・ストローク」という概念で呼ぶことにしよう。 》 44頁
《 後期セザンヌの絵画には、少なくとも五つの異なる周期構造が重ねられている。私の視線はそこで、複数の周波数のずれと干渉に巻き込まれる。それは空間的かつ 時間的な断層の経験だ。 》 47頁
《 多数のストロークが投げ入れられた液面は沸き立ち、多重の波をつくる。後期セザンヌの絵画において、「塗り残し」が積極的な構成素として働くのはそのためだ。 》 48-49頁
《 後期セザンヌの風景画を「見る」とは、見ることのただ中で視覚が砕かれていく経験である。 》 50頁
いやあ驚いた。なぜ後期(晩年)の油彩画、水彩画に惹かれるのか。そして塗り残し。じつに説得力のある分析だ。長年の疑問がついに氷解した(と思う)。脱帽。 きょうの読書はこれまで。じっくり反芻だ。
ネット、うろうろ。
《 http://blog.kanehara.jp/
褒め上手の金原瑞人が『龍彦親王航海記』や鏡花セレクションの紹介をしてくれています。鏡花セレクション第Ⅱ巻の「プラスの一作」は「薬草取」で 確定している訳ですが、ⅢとⅣは未だ協議中。 》 山尾悠子
https://twitter.com/marco9mx2/status/1191868425770942464
「薬草取」!『日本短篇文学全集 第6巻』筑摩書房1970年で読み、魅了された名品。私にとって泉鏡花といえば、これ。
《 11/5松毛川の河畔林買収について 》 グラウンドワーク三島
http://www.gwmishima.jp/modules/tubuyaki/index.php?lid=109&cid=1
《 宇宙の膨張するスピードは科学者の予測よりずっと速い…新研究でも 》 BUSINESS INSIDER
https://www.businessinsider.jp/post-201406
《 日本の年金制度は「改善されなければ効果と持続性に疑義」。総合の格付けは2番目に低い「D」。アメリカのコンサル会社マーサーがまとめた2019年度の 国際ランキングです。 》 日本経済新聞 電子版
https://twitter.com/nikkei/status/1191134864503975941
《 英語民間試験延期 文科省 課題繰り返し指摘も公開せず 》 NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191106/k10012165701000.html
《 GLAYが言ってた “やわらかな風が吹くこの場所” ってここらしい。 》 くのゐち
https://twitter.com/ITASHIKATANASHI/status/1191267698996416512