『縄文の断片から見えてくる』四(閑人亭日録)

 古谷 嘉章、石原 道知、堀江 武史『縄文の断片(かけら)から見えてくる : 修復家と人類学者が探る修復の迷宮』古小烏舎(ふるこがらすしゃ)2023年8月30日 第一刷発行、古谷嘉章「第三章 遺物の修復について人類学者が考える──断片・経年変化・複製・展示」を読んだ。これまた興味深い。

《 出土品であれ展示品であれ、私たちが目撃しているのは、モノの生涯のある時点、物質の生涯のある時点における特定のモノの状態であるにすぎない。 》 195頁

《 修復は工夫次第で、いままで以上に、出土した先史遺物と現代人のあいだの稔り豊かな対話を促す橋渡しをすることができるはずだと私は思う。しかしその実現のためには、修復家をはじめ学芸員や研究者の方々の創意工夫はもちろんのこと、博物館展示やワークショップで、あるいは書籍やインターネットで、先史遺物の実物や、マテリアルな復元やレプリカや、ヴァーチャルな復元やレプリカを見たり触れたりする皆さんの積極的な参加が不可欠になる。 》 230頁

 昼前、源兵衛川中流部、下源兵衛橋下流で茶碗のカケラ、ガラス片などを拾う。通りがかった年配のご夫婦からお声がけ。三島梅花藻の花をきかれたので、近くの雷井戸へご案内。咲いていて喜ばれる。帰宅。ふう。