昨晩の井上陽水の公演で深く印象づけられたのが、バック・コーラスの澤田かおり。 声は当然いいが、美形でノリもいい。1970年代を彷彿させる髪型と服装。 陽水の歌にピッタリ合っている。只者ではないな。
http://bimajin.jp/article_page/1579
ブログ「古本屋ツアー・イオン・ジャパン」の結びに
《 ちくま文庫「きのこの絵本/渡辺隆次」を300円で購入する。 》
とあり、本棚から取り出す。1990年に文庫オリジナルで出たこの本は、 種村季弘氏から解説を書いていると聞いて購入。
《 冬には虫であったものが、夏になるとキノコ、つまり草になってしまうという 世にも不思議なキノコの一種、冬虫夏草と、ぼくはこうして出会った。
冬虫夏草を、いままで紹介してきたキノコのカテゴリーから説明する ことはできない。キノコは多く樹木の根などと共生関係にあるが、 冬虫夏草では、いわゆる寄生になるものが、アリ、トンボ、カメムシ、ハチ、 ガのサナギなどである。しかも、かならず生きた昆虫類にとりついて、 これを殺し、その死体から栄養をとってキノコを発生させる。一方的関係で、 「殺生(さっせい)」という特異なものである。 》 96頁
《 胞子は死んだ昆虫に寄生するのではない。すべて生きている虫にとりつき、 虫は電流を受けた時のように待ったなしの状態で殺される。例えば、 椿の小枝の先をアリが行列をつくり、なにごとか労働に励んでいる。 夏の庭などでよく見かける光景だ。と、そこへ胞子が襲い、アリたちは 行列の歩みそのまま等間隔で死ぬ、やがてその一匹一匹のアリの体から キノコが発生してくる。シャクトリ虫の伸び上がった体、尻から針を 出したままのハチの体からも発生する。種類にもよるが、 キノコが出るまでの期間は五〜十年かかる。 》 98頁
《 さて、中毒の症状である。 》 112頁
《 ところがドクササコは、食後数日から一週間もたって症状があらわれて くる。(中略)毒は神経系に作用する末端痛紅毒で、手足のさきが赤くはれ、 そこへ焼け火箸か針をキリキリ突き刺すような激痛が襲う。こまでは 拷問執行官もよく使う常套手段といっていい。ドクササコは、その上をいく。 日夜の境もなく耐え難い激痛が、一か月、もしくは二か月近くも続くため、 七転八倒、断末魔の地獄絵になる。 》 112頁
いやはや続けて引用する気力が失せる痛さだわ。その正体が未だに よく分らないとは。
知り合いのご夫婦はこの時期、富士山麓の森に分け入り、キノコ採集に夢中。 地面に這いつくばって目を皿のようにして探すのは、お宝探しのようで面白いが、 夢中になりすぎて帰れなくなることがあるからなあ。
解説から。本文をまず紹介。
《 「菌類は掃除屋として登場し、植物、動物を再び無機物に戻す分解者の 役割を担う。植物、動物に菌類を加えて、ここに生物界の三大柱が揃い、 特に菌類を『第三の生物』といったりする。」 》
《 植物のように生産するのではなく、そうかといって動物のように もっぱら消費するだけでもない「第三の生物」。 》
《 キノコは寄生者(パラジット)であり、居候であって、しかも寄生者として 母体の血をすすって生きているのに、一方ではより大きな構造に依拠して、 寄生の母体に生命を贈与しているのである。それは、人間社会における、 生産にも消費にも直接関与しない無用の長物のようでいて、しかしどこかで なくてはならないものでもあるらしい、芸術家という存在に似ていないでもない。 》
ブックオフ函南店へ自転車で行く。網野善彦『日本の歴史をよみなおす』 筑摩書房1991年7刷、柄刀一『紳士ならざる者の心理学』祥伝社文庫2012年初版、 樋口忠彦『日本の景観』ちくま学芸文庫2001年8刷、柳宗悦『茶と美』講談社 学術文庫2000年初版、若竹七海『ポリスDCの事件簿』光文社文庫2013年初版、 計540円。
ネットの見聞。
《 消費税10%にしないと、安倍政権の掲げる「女性支援策」の子育て支援の 資金不足に陥ると、厚労省が試算。年金試算もツジツマ合わせ、医療・介護は ひたすら切り捨てで、社会保障の抜本改革を避けながら、ひたすら予算ぶんどりだけ。 国民不在です。 》 金子勝
《 日本の最大の問題点は、「公務員の給料が高過ぎる」「天下りが蔓延して、 それを食わせるための余分な組織が多い」と、そこに尽きる。 》 ネットゲリラ
ネットの拾いもの。
《 ロックは死んだ! とか、パンクは死んだ! とか、まあ死んだら困るという 前提があるわけですが、メタルは死んでもデスメタルになるだけなので強い 》