『 詩話・近代ふらんす秀詩鈔 』4

 齋藤磯雄『詩話・近代ふらんす秀詩鈔』第四章はステファヌ・マラルメ。「あらわれ」「マラルメ嬢の 扇」「エドガア・ポオの墓」の三篇を紹介。「マラルメ嬢の扇」。四行五連からなるその第一連。

《  夢みる女(ひと)よ、われ君を逕(みち)だにあらぬ
   浄(きよ)らかの歓喜の中に涵(ひた)さばや、
   されば、いみじき虚偽(いつはり)を用ゐ給ひて、
   御手(みて)にわが翼を捉へ放たざれ。  》

 なんとも古風ないいまわしだ。他の人の訳ではどうだろう。加藤美雄(とみお)の訳。

《  おお、夢みる女(ひと)よ。掟(さだ)めもなく
   純粋な歓喜に沈む私のために、
   巧妙(たくみ)な虚偽(うそ)にとって、お前の掌(たなごころ)に、
   私の翼を収めておくれ。  》 

 齋藤磯雄の解説文。

《 「夢想に耽りながら心も空に私を弄(もてあそ)んでをられるマドモアゼルよ、私は貴女を、 われにかへるすべもないほどの深い、きよらかな恍惚の中に沈めてあげたい。そのためには、 この私の翼を、放すと見えてはまた引き戻すその巧みな虚偽(いつわり)を続けながら、 いつまでもお手の中に握つて下さい。……」 》

 この散文を読んで詩へ戻ると、その味わいがいや増す。

《 ここには倫理も、哲学も、宗教もない。説話もなければ、寓意もない。われわれはただ、 影、光、色の朦朧と重なる彼方に、一つの諧調世界を統べる非物質的な「扇」の精が、 或は羽撃き或は憩ふさまをかいま見るばかり。 》

 軽羅のごとくなんと精妙な洗練。深すぎる読解にくらくらする。

 友だちからメール。飼っているセキセイインコのチビ、選挙カーの「 ○○をよろしくお願いします」 の声に 「うちのチビです、よろしくね、沼津市○○団地……よろしくね」 と大声で話している、と。 カワイイなあ。選挙カー、うるさい。

 午後、函南町の仏の里美術館での子どもたちの絵の展覧会、好評裡に終了。撤収作業のお手伝い。

 ネットの見聞。

《 エネルギー自給率4%の日本が、とりあえず生き残るには、近隣諸国をはじめ諸外国と友好的な 関係を構築する他はない。全く反対の道を突き進む安倍政権は、破滅願望でもあるのでしょうか。
  国民と無理心中するのは勘弁してくれ。 》 池田清彦
 https://twitter.com/IkedaKiyohiko

《 官房長官が、個々の選挙の「意味」を勝手に操作して解釈し、そこに示された「民意」を 無視する態度をとることは、現に存在する「現実」と向き合わずに逃避することを意味する。 首相や官房長官らが、現実認識と「主観的願望」と混同する思考法を常態的に使い始めているのは、 かなり危ない段階だと思う。 》 山崎雅弘
 https://twitter.com/mas__yamazaki

《 本当に、東京五輪リニア新幹線などにジャブジャブ金をつぎ込んでいる場合なのだろうか。 そんな余裕があるなら、核燃料がどこにあるかもわからない福島事故原発放射性物質の封じ込めに 総力を結集しないと、日本は取り返しがつかないことになる気がしてならない。 》 椹木野衣
 https://twitter.com/noieu

 ネットの拾いもの。

《 人生を失敗した方に質問です。「いつ失敗に気がつきましたか」・・・ ちなみに私はまだ気がついておりません。 》