『あらしの白ばと』

 西條八十『あらしの白ばと』盛林堂ミステリアス文庫を一気読み。なんとまあ破天荒な少女活劇だ。 なんと目まぐるしい怒涛の展開だこと。芦辺拓の解説冒頭。

《 さあ、戦後の一時期に狂い咲いた少年少女向け冒険探偵小説、その中でも最大の奇書ともいうべき 一編の復刻です。 》

 この煽りに偽りはないわ。あれよあれよと追いまくられて大団円。ノンストップ・ジェット・コースター 活劇探偵少女小説だ。ちなみにジェット・コースターは和製英語

 雨が上って今度はぬる温かい強風。なに、このヘンな温風。銀杏の葉が金の雪のようにグルグル舞ってる。 風雲急を告げる『あらしの白ばと』が招いたのか。

 午後、源兵衛川最下流部で草刈りの作業に参加。強風の中、二時間近く学生たちと汗を流す。

 ネットの見聞。

《 外国の書評家82人が選んだ英国文学ベスト100 》 BBC
 http://www.bbc.com/culture/story/20151204-the-100-greatest-british-novels

  10『虚栄の市』サッカレー
  9『フランケンシュタイン』メラリー・シェリ
  8『デイヴィッド・コパフィールド』チャーズ・ディケンズ
  7『嵐が丘エミリー・ブロンテ
  6『荒涼館』チャーズ・ディケンズ
  5『ジェーン・エアシャーロット・ブロンテ
  4『大いなる遺産』チャーズ・ディケンズ
  3『ダロウェイ夫人』ヴァージニア・ウルフ
  2『灯台へヴァージニア・ウルフ
  1『ミドル・マーチ』ジョージ・エリオット

 挙がった小説は全部で228作。意外に散らばらない。ベスト10で既読は『嵐が丘』だけとは。 楽しみがいや増した。これによると英国小説、一九世紀の巨匠はチャールズ・ディケンズ、二十世紀の巨匠は ヴァージニア・ウルフってことか。
 ちょっと気になる作品。
  68. A Clockwork Orange (Anthony Burgess, 1962)『時計じかけのオレンジ』ハヤカワepi文庫2008年初版
  67. Crash (JG Ballard 1973)『クラッシュ』創元SF文庫2008年初版
  45. The Little Stranger (Sarah Waters, 2009)、『エアーズ家の没落』創元推理文庫2010年初版
  34. Never Let Me Go (Kazuo Ishiguro, 2005)、『わたしを離さないで』ハヤカワepi文庫2008年初版
  18. Remains of the Day (Kazuo Ishiguro, 1989)、『日の名残り』ハヤカワepi文庫2001年初版

《 12/10静岡・沼津 FULL HOUSE 》 古本屋ツアー・イン・ジャパン
 http://furuhonya-tour.seesaa.net/article/430986630.html

《 これで延々と「線引」でやり合うんだろうが、ちょっと待てよ、話はそこじゃないだろ。 そもそも消費税は廃止すべきだとおいらは言ってる。法人税を上げ、官僚どもの天下り先確保のために 無駄遣いを止めれば、消費税なしでもこの国はやって行ける。そう言ってる。それが、 いつの間にか10パーセントに上げるのが前提になって、食品の線引だけの矮小化された論議で誤魔化そうという、 詐欺みたいなもんだ。 》 ネットゲリラ
 http://my.shadowcity.jp/2015/12/post-8374.html

《 福島4号機の地下ダクト汚染水 放射性セシウム濃度が急上昇 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015121102000136.html

《 私たちは再び、ほぼ半世紀ぶりに、地殻変動期に遭遇している。 》 内田樹
 http://blog.tatsuru.com/2015/12/09_1820.php

 ネットの拾いもの。

《 毎年思うんだけど、このミスの21位以下の顔ぶれの方が自分にとっては面白い。 》

《 「ロマンがあっても、ソロバンがないから」 》