きょうは大雪。大切な人は? 巡らすようじゃ失格。私は一人しか浮かばん。と書いておこう。
命あるもの以外の大切なものは? 美術品、本……金。諦めのつくものばかりだ。命並のものはない。
昼前ブックオフ函南店へ自転車で行き、命ほどには大切でない古本を五冊。小山田浩子『穴』新潮社2014年初版、 江藤淳『アメリカと私』講談社文芸文庫2007年初版、北村薫『八月の六日間』角川文庫2016年初版、鈴木大拙 『禅に生きる』ちくま学芸文庫2012年初版、小説トリッパー編集部・編『20の短編小説』朝日文庫2016年初版、 計540円。他のブックオフではずっと坊主。やっと古本を買えた。新刊では味わえない満足感。知人のお店に寄ると、 彼に頼まれ、車に乗って女性服を運搬のお手伝い。そこへ友だちから昼食のお誘い電話。慌ただしく帰宅。昼食後、 お掃除しようと思っているところへ知人から電話。彼との用件を片付け、彼とコーヒー。美術についてあれこれ語らう。 帰宅して慌ただしくお掃除。次の用件に間に合う。のんびりのはずが時間に追われる一日に。
昨日の日影丈吉『多角形』。雑誌編集者の独白。
《 実のところ、このシノプスの内容では、まとまった意見をいうどころか、いいわるいの判断もつきかねたのだが、 編集者の勘というものは、もともとそういった思慮的な手数を問題にしない。そんなことは後でどうにでもなるという 荒っぽい考え方で、ただ発芽の生命力の強さだけを嗅ぎつける。 》
ただ発芽の生命力の強さだけを嗅ぎつける。私の新進美術家の発見も同様だ。林由紀子、佐竹邦子、白砂勝敏…… 強い可能性を感じた。その感じを信じた。
昨日買った野矢茂樹『心という難問─空間・身体・意味』講談社。著者の名は何処かで聞いているような。ま、そんな 感じで買ったのだが、表紙はマルセル・デュシャン『花嫁は彼女の独身者によって裸にされて、さえも』だった。2日に 引用した中村雄二郎の発言。
《 中村 「大ガラス」なんかをみんながいい、いいと言うけれども、私にはどうもよく分からない。 こちらの好みによるのかもしれないけれども、子ども騙しのようなところがあるでしょう。そこが愉しいのだといえば、 それまでだけれど。 》
表紙の作品は「(通称『大ガラス』東京ヴァージョン)東京大学大学院総合文化研究科・教養学部駒場博物館蔵」。 ひび割れていないなあ、写真でこんなにも違うのか、と思ったら別物だった。これは知らなかった。
ネットの見聞。
《 ネット保守に「貴方が想定する保守とは生前退位否定派か、それとも肯定派か」と問うと返信が止まってしまう件。 この問いは、生前退位否定派を選ぶと陛下のお気持ちを理解しない時点で保守の看板を下げねばならず、 他方で否定派を斥ければネット保守系知識人は全滅となるので、彼らの心の拠り所を崩す。 》 Ikuo Gonoi
https://twitter.com/gonoi/status/806088442337595392
ネットの拾いもの。
《 未来のアマゾン「あなたの購買行動を分析した結果、確実に購入するであろう書籍をさきほど配送しました。しかし、 あなたの読書習慣を分析した結果、この書籍は積読されることが確実なため、中古本としてそのまま買取いたしました。 クレジットカードには差額が請求されます」 》 yu koseki
https://twitter.com/youkoseki/status/806289660855001088