2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本の漢詩文

放心の目につづくもの秋の空。投票を済ませて美術館へ。 小西甚一「日本文学史」講談社学術文庫1993年3刷を読書中。昨日取り上げた網野善彦「日本の歴史 00 『日本』とは何か」が痛烈な本だとすれば、これは痛快な本だ。「第三章 中世第二期」から。「中世…

「日本」とは何か

昨夕、帰りがけにブックオフ長泉店で四冊。ロバート・R・マキャモン「マイン(上・下)」文藝春秋1992年初版帯付、加島祥造「タオ 老子」ちくま文庫2006年初版、北川歩実「天使の歌声」創元推理文庫2007年初版、計420円。 昨夜はサザンオールスターズのLP…

俺はNOSAKAだ

昨夜のNHK教育TV、井上陽水四夜連続特集第四夜で歌われた「ワカンナイ」1982年の新バージョンが新鮮きわまりなかった。友だちも感心。「リバーサイドホテル」と一緒のアルバムに収録なのに、このオリジナルは印象に残らない。昨夜の番組ではグイグイ弾…

俺は猪木だ

昨夕、友だちの車に同乗、ブックオフ沼津店へ。矢作俊彦「ららら科學の子」文藝春秋2003年初版帯付、赤坂憲雄「東北学/忘れられた東北」講談社学術文庫2009年初版、村上春樹・吉本由美・都築響一「東京するめクラブ 地球のはぐれ方」文春文庫2008年初版、エ…

くらし/銭湯で

朝、源兵衛川中流でクレソンを一掴み。石垣りん詩集「表札など」童話屋2000年初版を読んだ。これは1968年に出た詩集の再刊。生活詩という先入観は見事に打ち砕かれた。日常生活の底をぶち抜いたところから日常を生活を冷徹に見据えている視線にドキッ。「く…

8月24日(月) 休館日

昨晩は沼津市千本浜海岸での海上花火大会サンセット・ページェントへ友だちと行く。海上の二台の台船から打ち上げられる花火は、暗い天空に壮麗な華を咲かせる。海岸の堤防をぎっしりと埋める観客からは拍手や喝さいが挙がる。柔らかな海風を受けてじつに気…

旅立つ女たち

昨夜はNHK教育テレビ「知る楽」、でなかにし礼の「不滅の歌謡曲 第4回『旅立つ女たち』」を観る。1973年のペドロ & カプリシャスの「ジョニーへの伝言」が自立した女性の旅立ちを歌った最初の歌だとなかにし礼は言う。では浅川マキの「夜が明けたら」1970…

「日本近代詩の流れ」

昨日話題にした大岡信「日本近代詩の流れ」で最も印象深かった箇所。「もともと、象徴主義は、もっとも内的な詩的実体を、何の説明も、種明かしの装置をも設けずに、じかにその言語構造物として提示しようとする。それがなおかつ堅固なリアリティをもって人…

「詩を考える」

「詩の本 I 詩の原理」筑摩書房1967年初刊1970年7刷の前半部を読んだ。前半の「詩を考える」は金子光晴「詩とはなにか」、大岡信「日本近代詩の流れ」そして清岡卓行「西洋近代詩の流れ」の三篇からなる。後半は「わたしの詩論」として西脇順三郎以下七名の…

密室遊戯

きょうは久しぶりの曇天。夏らしい夏を体験しないまま盛夏が去ってゆく。こんにちは、風邪さん、じゃやだな。 「ミステリーの愉しみ 第2巻 密室遊戯」立風書房1992年初版を読んだ。全5巻のうち、この巻は鮎川哲也の編集。「わたしの案は、戦後間もない頃に…

俺と俺とが闘う

臨時休館の時になぜか人が来る。困ったことだ。昨夜は疲れた体横たえ、友だちからいただいた山桃のブランデー漬けを呑みながら午後十一時からのNHKテレビ「SONGS」中森明菜特集を視聴。カバーソング集。デビュー当時の映像も流れる。シングルレコー…

臨時休館

クラブツーリズムの内定者研修で三島に来た六十余人を八人で手分けして三島の水巡りの案内で一日終える。喜んでくれたようでやれやれ。

8月17日(月) 休館日

19日(水)臨時休館します。 昨晩、夏祭りの喧騒を逃れてブックオフ三島徳倉店へ自転車で行ったけど、手ぶらで帰宅。最近夏枯れな感じ。きょうも夏祭りの喧騒を離れて三島楽寿園の緑陰でカキ氷を食し、楽寿園が水源の源兵衛川の上流部でたくさんの親子たち…

祭りが終わって

19日(水)臨時休館します。 夏祭りが終えると夏がすでに終ったような気がする。そんな元気の出ないきょう、味戸ケイコさんから私信が届く。某美術評論家が味戸さん宅を訪問、絵を見ての感想。「鉛筆で描かれたこんな絵は見たことないですね、原画でなけれ…

東京カワイイTV

19日(水)臨時休館します。 昨夕の三島夏祭り、午後八時からの三嶋大社の社前で催されたお囃子の山車七台による競り合いを初めて観た友だちは面白いね! とえらく喜んでいた。ヨカッタ。傍目には鐘と太鼓のやかましい打撃戦とも聞こえるかも。男性陣に混…

「13の密室」

19日(水)臨時休館します。 きょうから三日間、三島の夏祭り。我が家のそばの三島広小路駅から東へ一直線、三嶋大社までの七百メートルの道路の両側に、昨夜から露天が並び始めた。今朝もその数は増え続け、ぎっしりと軒を連ねている。毎年のことだけれど…

「今日の芸術」

19日(水)臨時休館します。 昨日の続き。パブロ・ピカソを挙げると岡本太郎を連想する。芸術はバクハツだ、と一世を風靡したらしいけど、結局それだけ。バクハツしたのか、しなかったのか、なんだかわからないうちにお亡くなりになった。というわけで、彼…

「密室の奇術師」

午後一時半から三時半まで、源兵衛川中流の堆積した土砂をグラウンドワーク三島のメンバーと学生たち三十人近くで運び出す作業に汗を流す。午後四時再び開館。 山前譲・編「本格推理展覧会 第一巻 密室の奇術師」青樹社文庫1995年初版を読んだ。大正十四年の…

密室の殺人?

昨日の地震の最初の死者が静岡市で出た。マンション住まいの女性。平積みした本の山が崩れてその下敷きになって窒息死。《 同署の調べでは、女性はふとんの上であおむけに倒れていた。発見時、女性は大量の書籍や約30冊の本を収納したプラスチック製ケース…

8月10日(月) 休館日

降っていた雨が止んだので、午後は友だちとのんびり川巡り。 源兵衛川上流部は昨日とは打って変わって人っ子一人いない。カワセミがヒューッと飛翔してゆく。後ろ姿の美しさ。静寂な気配を柔らかな涼風がゆっくりと流れてゆく。蓮沼川〜桜川〜御殿川と巡る。…

地震・雷・台風

明け方、地震で目が覚めた。いつもと違う揺れ方に異常を感じた。雷光雷鳴轟き、雨台風は接近中。いやはや。テレビをつけて状況を確認。余震が起きる。再び寝る。美術館に来てから知人たちの対応が伝わってくる。トイレにいて地震に遭った人、机のしたに逃げ…

「真夜中の密室」

午前九時二十分からお昼をはさんで午後二時四十分まで、伊勢原市から来た十五名を グラウンドワーク三島事業地の視察案内。三島梅花藻の里で待ち合わせ〜境川・清住緑地〜三島大社〜桜川〜源兵衛川〜鰻の桜家で昼食〜源兵衛川でゴミ拾い体験〜雷井戸〜三島梅…

「密室殺人事件」

ミステリーアンソロジー「密室殺人事件」角川文庫1994年初刊1996年4刷を読んだ。阿刀田高、折原一、栗本薫、黒崎緑、清水義範、法月綸太郎、羽場博行、連城三紀彦の作品を収録。羽場博行だけ書き下ろし。他は既刊本(1981〜1992年)からの再録。最も印象的だ…

「密室ミステリーアンソロジー」

「密室ミステリーアンソロジー」角川文庫1997年初版を読んだ。姉小路祐、有栖川有栖、岩崎正吾、折原一、二階堂黎人、法月綸太郎、山口雅也、若竹七海の八名による書き下ろし競作。この前読んだ「大密室」も書き下ろし競作だった。三人(有栖川、法月、山口…

文庫版「大密室」

友だちからのメール。 あなたの美術館も 珍百景に登録できるね〜 運営費が大変で貧乏なのに それなりに凄い物があり でも 入場無料で どこまでも人のいい美術館ってね! 今時 珍しい珍百景かもよ! たしかにね〜。 昨日ふれた「大密室」の新潮文庫版2002年初…

美術館は密室状態かな

きょうも暑い。開館前は天窓も開けて空気の入れ替えをするけど、その後締めきってエアコンで冷やす。設定温度28度。それでも入館すると涼しい。 有栖川有栖、恩田陸、北森鴻、倉知淳、貫井徳郎、法月綸太郎、山口雅也「大密室」新潮社1999年初版を読んだ。…

8月 3日(月) 休館日/梅雨明け

梅雨明けの朝は涼しい。秋の気配の朝だった。カンカン照りに誘われて、お昼前に近くの四の宮川でカワニナ採取り。湧いたばかりなので水が冷た〜い。三島ゆうすい会会長宅へ届ける。喜ばれる。午後、友だちの車で整体へ行くと、指圧師さんが「腰が凝ってます…

梅雨明け後は暑い

梅雨明け後は暑いといわれているけど、暑い。ふう。ブックオフで三冊。伊坂幸太郎「グラスホッパー」2004年初版帯付、村上龍「半島を出よ(上・下)」幻冬舎2005年4刷帯付、2005年3刷帯付、計315円。 一昨日触れた宮脇俊三「時刻表2万キロ」の河出文庫1984…

終着駅へ行ってきます

きょうは雨雨雨。梅雨の終着はいつ? 宮脇俊三「終着駅へ行ってきます」新潮文庫1986年初版を読んだ。全国の国鉄(まだJRに変わっていない)私鉄の25の終着駅探訪記。私の行ったことのある終着駅はただ一つ、北海道の今は無き標津線の根室標津(ねむろし…

終着駅

八月になっても梅雨。今は青空。まだ梅雨の中休み? 結城昌治「終着駅」中央公論社1984年初版を再読。この歳になると以前読んだときとは印象が違う。昨日読んだもりたなるお「真贋の構図」と同様、戦後の暗く深い厚みを実感。終章、敗戦後の過酷な時期を生き…