2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

空白の起点

味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。 雨なのでバス。冷たい雨。春は遠い。静かに過ぎてゆく。 笹沢左保『空白の起点』(1961年初刊)講談社文庫1982年7刷を読んだ。第五長篇。東海道線の東京行きの急行列車が熱海を過ぎ、真鶴…

戸谷成雄展

味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。 吉本隆明・梅原猛・中沢新一の三人による討論記録『日本人は思想したか』新潮社の続き。《 中沢 まったく一向宗の思想は、日本人の宗教思想の中でも珍しく、一神教的な側面を持っています…

休館日

味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。 用事を済ませたついでにブックオフ三島徳倉店へ自転車を走らせる。加藤実秋『インディゴの夜 ホワイトクロウ』東京創元社2008年初版、小森健太朗『大相撲殺人事件』文春文庫2008年初版、…

結婚って何さ

味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。 雨がパラパラ。えいやっと自転車で来る。着いてからは本降りに。ネットの天気図ではここだけ雨雲。昼には止む。 笹沢左保の長篇第三作『結婚って何さ』(1960年初刊)光文社文庫2001年初…

霧に溶ける

味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。 雨なのでバス。富士山は雲霧に隠れる。 笹沢佐保の長編第二作『霧に溶ける』(1960年初刊)光文社文庫2000年初版を読んだ。山前譲の解説から。《 物語の背景となっているのは、多額の賞金…

招かれざる客

お昼前は広島県から味戸さんの絵を観に来館者。午後は堺市の職員の方を源兵衛川などへご案内。どちらのお客さんも満足されただろうか。できることはしたから、ま、いいか。 笹沢左保の第一長編『招かれざる客』(1960年初刊)光文社文庫1999年初版を再読。山…

富士山の日

昨夜九時のNHKニュースでアメリカ政府の3.11原発事故への対応の議事録を放送していた。最悪の事態をも想定した詳細な検討。日本政府は議事録もない。 原子力エネルギーポスター展。見事なまでの負の遺産。《 「これからもずうっと、原子力」 「We nee…

もののはずみでOK Go

アメリカのロックバンドOK Go の新作ビデオ「 Needing/Getting 」は愉快。こういうすっ飛んだ大きバカ演奏、大好き。もののはずみでやっちゃったんだろうなあ。 午後、隣町の長光寺の住職が山芋を持ってきてくれる。お礼に昨日持ってきた親指ピアノを進呈。…

もののはずみ

堀江敏幸『もののはずみ』角川文庫2009年初版を読んだ。二ページたらずの短いエッセイが五十篇。それぞれに写真が付いている。これはいい。他愛ない古物への愛着ある何気ない言葉遣いに、和やかな共感がゆるやかに広がる。名エッセイ集だと思う。今まで読ん…

休館日

黄昏は心を他界へといざなう。ホイッスラーの『青と金のノクターン-オールド・バターシー・ブリッジ』に惹かれる。《 印象派の画家たちと同世代であるが、その色調や画面構成などには浮世絵をはじめとする日本美術の影響が濃く、印象派とも伝統的アカデミズ…

妖女のねむり

昨日は夜の集まりまで余裕があったので寒風の中、神田神保町の古本屋街を歩いた。今浦島の気分。店頭の均一台で二冊。田中啓文『辛い飴』東京創元社2008年初版帯付、山口昌男『道化的世界』ちくま文庫1986年初版、計200 円。小宮山書店のガレージセールで三…

臨時休館/2014年問題

2014年問題とは。1964年の東京オリンピックに合わせて、国中が建設ラッシュに湧いていた。当時建設された公共施設が50年を経て耐用年数を迎えるのが、2014年。道路、橋そして市民ホールなど、再建築の資金は潤沢にあるわけではない。どうすればいいか、…

ことばのこだま

18日(土)は休館します。 昨日までの数日、曇天、雨、雪とさんざんな天気で、沈みがちな気分だった。未明の雨が上がり、気持ち良い晴天。年末までの計画を決め、深呼吸。やはり今年は潮目だ。 昨日の原石鼎の句。《 行く春の近江をわたる烏かな 》 近江つな…

吉野の花

18日(土)は休館します。 お昼に小雨が小雪に。四月に催す牧村慶子展の案内葉書が出来たという電話。明日の配達を待ちきれず、小雪舞う中、自転車を走らせて受け取りに行く。美術館で開封。いやあ、いい出来〜。牧村さんへさっそく郵送。反響が楽しみ。 原…

孔雀狂想曲

18日(土)は休館します。 北森鴻『孔雀狂想曲』集英社2001年初版を読んだ。骨董店・雅蘭堂を舞台に起きる八つの事件。八篇とも鮮やかな切れ味で魅了された。ファンサイトで一番人気もうなずける。《 野望によって支えられた精神力はしなやかで強(したた)…

贈呈本

18日(土)は休館します。 昨日の書き込みでわかるように、私の好きな分野は探偵小説、推理小説そしてミステリ。時代によって異なった呼称だけれど。一昨日の毎日新聞、「 この人この3冊」は米澤保信・選の泡坂妻夫。《 『亜愛一郎の狼狽』創元推理文庫 『…

休館日

18日(土)は休館します。 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。北森鴻『ちあき電脳探偵社』PHP文芸文庫2011年初版、高井忍『漂流巌流島』創元推理文庫2010年初版、米澤保信『遠まわりする雛』角川文庫2010年4刷、105円オマケ券があったので、計210 円…

1971年『石の血脈』

18日(土)は休館します。 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。ヤッフェ編『ユング自伝(1)』みすず書房1994年23刷、『ユング自伝(2)』1995年22刷、『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)随聞記』ちくま学芸文庫2001年8刷、計315円。 1971年、半村良『…

1910年

18日(土)は休館します。 1979年、今はなきリッカー美術館で催されたハインリッヒ・フォーゲラー展の図録には竹久夢二は一つも言及されておらず、この三十年余気になって仕方がなかった、昨日記した仮説(フォーゲラーの夢二への影響)が、樋田直人『蔵書票…

1972年

昨晩、用事で出かけたついでにブックオフ三島徳倉店まで自転車で行く。藤原伊織『残り火』文藝春秋2007年初版帯付、樋田直人『蔵書票の魅力』丸善ライブラリー1992年初版、計210円。後者は「ハインリヒ・フォゲラーの蔵書票」に10頁が費やされているので。《…

2002年

昨夜のNHKBSプレミアム、坂茂(ばん・しげる)の特集。全部見たわけではないから断言できないが、彼の設計した、うちの近所の特種東海製紙の紙の博物館Pamは放送されなかった。2002年に竣工したこの建物は総ガラス張り。なので、光熱費がやけにかか…

100年70年

毎日新聞昨夕刊、『ことばの周辺』大井浩一「萩原朔太郎と大正文学」の冒頭。《 今年は石川啄木の没後100年に当たるが、啄木と同年生まれの萩原朔太郎(1886〜1942)の没後70年でもある。》 石川啄木と萩原朔太郎。どちらも愛着のある作家だ。斎藤茂吉の短歌…

生温い風雨

二月の雨にしては、朝は台風並の激しい風雨。生温いので、濡れても寒くない。しかし、よく濡れたわ〜。 昨夜、BSプレミアム極上美の饗宴「 モジリアーニ」を視聴。子どもの頃はモジリアーニの薄青い目が気持ち悪かった。この番組で、眼玉を描くと絵がまる…

休館日

雨なのでのんびり過ごす。昨日は東京や横浜からも味戸ファンが来館。今回の展示に皆さん驚く。すごくいい! と。私もそう思う。私がこれはとびっきりいい! という絵が、何人かと重なるのが面白い。それから同じことを仰る。散逸が心配、と。294枚全部を…

Broken Promises

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。芦原義信『続・街並みの美学』岩波書店1984年2刷、久世光彦『触れもせで 向田邦子との二十年』講談社文庫1996年初版、計210円。懐かしい音楽を聞きながら『触れもせで』をパラパラと読む。《 あるとき、ある雑誌から…

1984

昨朝はこの冬一番の冷え込みだったけど、立春というのに今朝も冷える。しばし蓑虫状態。それにも飽きていつもの時間に蒲団を出る。 ブックオフ長泉店には村上春樹『1Q84 BOOK1』新潮社が105円棚に。ジョージ・オーウェル『1984』は昔読んだ。 …

買えない味

昨晩、近所のスーパーで買い込んだ食料品の中にチョコレート二箱を紛れ込ませた。二月はチョコを買うのに冷や汗。バレンタインなんてものがあるんだからあ。で、こんなチョコ セピアちゃんは欲しいねえ。京都のフランス屋製菓の商品。私は買えないなあ。 ブ…

山崎方代・続き

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。野尻抱影『野尻抱影の本1 星空のロマンス』筑摩書房1989年初版、平松洋子『買えない味』筑摩書房2007年3刷、計210円。「買えない味」というと広小路駅の缶コーヒーの広告看板を思い出す。「この味は変えない」。 や…

山崎方代

朝イチで床屋へ。風が強い。向かい風なので自転車を漕ぐのが大変。肩が凝る。《 マッサージに行きたいけど、どこでインフル拾っちゃうかと思うと躊躇。》 同感。こういう時は冬ごもりじゃ。 『山崎方代全歌集』不識書院1996年2刷収録の四歌集『方代』『右左…