2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

閑人亭日録

『 納涼図屏風 』 久隅守景(くすみ・もりかげ)筆『 納涼図屏風 』を観に東京国立博物館へ行く。券売所に行列! 大方は東寺展目当ての人で平成館へぞろぞろ向かう。いざ本館へ。 『唐獅子図屏風』、『檜図屏風』、『秋冬山水図』と立て続けに力のこもった名…

閑人亭日録

『TOKYO STYLE』 都築響一『TOKYO STYLE』ちくま文庫2009年7刷を読む。写真主体だけれど、都築響一の短文がじつに味わい深い。副題「TEXT AND PHOTOGRAPHS」。TEXTが先。 《 「和風」の伝統美を極める写真集、クールな現代建築を逐一カバーする大判の作品集…

閑人亭日録

さざえ堂 この数日、本を読んでいない。東京新聞は精読している。どの紙面も何かしら気になる記事がある。本は積読。東京新聞は精読。ネットは雑見。 お疲れモード。午後二時間近く横になる。雑用を片付け、北一明の「耀変花生」とデスマスクを鑑賞。先だっ…

閑人亭日録

降る降る詐欺? 雨が降る降るという予想なので昼前に用事を済ませる。おいおい、夕方になっても降らんぞ。 夕方、知人の個展の撤収のお手伝い。遭遇した知人女性が来年の春、個展を開くと言う。古希記念。みんなそんな年齢。 ネット、うろうろ。 《 椹木氏の…

閑人亭日録

アイス・コーヒー、冷房、音楽そして本 一昨日から半袖シャツに。今朝からアイス・コーヒーに。午前10時で28.7℃。午後1時過ぎ31.4℃。まだ湿気がないだけ動きやすい。昼前、自転車で100円ショップ~ ホームセンター~ブックオフ長泉店~八百屋とまわる。ブッ…

閑人亭日録

天獄・地極 昨日、AI(artificial intelligence)人工知能が行政の主要部門を司っている西暦2500年頃のユートピア≒デストピアという夢を途切れ途切れにみた。目覚めてから 文章に起こそうとしたけどやめた。天獄・地極。アイデアは秀逸(!)だが文章になら…

閑人亭日録

三食遅れて食事 朝、朝食前に三つの額装した作品を仮固定から本固定に釘付け。これで完成。朝飯前の仕事。遅れた朝食をしていると依頼のメール。十時前、腰切り不動尊の例大祭へ。 ささやかだけど子どもたちのお囃子など賑やか。二十人ほどの半分ほどが女の…

閑人亭日録

20日に続いて額装三つ目 近くの本屋で加藤典洋『9条入門』創元社2019年4月20日初版帯付を受けとる。注文してから結構日にちがかかった。5月16日没。生前最後の本か。 ホームセンターへ自転車で行き、端材を探索。縦四十数センチ横二十センチほどの秋田県…

閑人亭日録

暇のない一日 昼前、某店舗の改装の相談に友だちと応じる。あれやこれや一度にするのではなく、まず一つからやってみる。その成否をみて次の段階に行く。店名も変更。 なぜこんなことを頼まれるのかな、と友だちも言う。 晩、菩提寺のお施餓鬼会へ。それやこ…

閑人亭日録

想定外の逸脱 彫刻、特に木彫作品にはぐっと惹かれる。四十余り前、旅で知り合った仏像彫刻師に仏壇に納める木彫仏を依頼した。数ヶ月が過ぎて我が家へ来訪。勉強になったという 持参された木彫仏は十充分満足のいくものだった。下のウェブページの一番下「…

閑人亭日録

雨だ、止んだ 午前十時すぎ、雨音がすごくなったので窓の外を眺める。豪雨。三島市も大雨警報。 午後一時半には止む。 洗剤などの買い物へ自転車で行く。ブックオフ長泉店の前を素通り、帰宅。直行直帰。昨日いろいろあってお疲れモード。本の表紙を眺めるの…

閑人亭日録

水晶が割れた 生きていると何が起きるかわからないと実感。郵便局でお金を少々引き出す用紙に水晶の印鑑を押し、印鑑入れに収納しようとしたら手が滑って床にカチンと落ちた。 な、なんと二つに割れた。印字面のある片割れは壁際に飛んでいた。切断面はかろ…

閑人亭日録

『きなきな族からの脱出』 昨日の「名探偵」の続き。各務三郎・編『安楽椅子探偵傑作選』講談社文庫1979年、ヒュー・イームズ『世界五大探偵の戸籍簿』講談社文庫1983年、ドムーゾン 『ぐうたら探偵苦戦中』講談社文庫1985年、紀田順一郎『古本屋探偵の事件…

閑人亭日録

「名探偵」 津原泰水と幻冬舎の”事案”がネット、マス・メディアを賑わせている。彼の著作は『ブラバン』『たまさか人形堂物語』を読んだくらいだが、未読の本は先だって 挙げた『ペニス』『ルピナス探偵団の当惑』『猫ノ眼時計』そして『瑠璃玉の耳輪』が確…

閑人亭日録

「平面作品 Two Dimensional Works」 昨晩、造形作家の白砂勝敏さんから電話。銭湯吉田温泉の話から那須板室温泉大黒屋での個展の話まで多岐にわたって語り合う。その話のなかで、今のまま、心の 向くままに、余計なことを考えずに作品を作るようお願いした…

閑人亭日録

『窓の現象』 午後、知人夫妻の車に友だちと同乗。沼津市吉田町の元銭湯吉田温泉へ。元銭湯がそのままギャラリーとして使われている。入りたいな、と思っているううちに廃業。 まさか今入って見られるとは。これは面白い場所だ。番台に乗り込む。これはいい…

閑人亭日録

「箱のなかの窓」 川を案内したのは静岡朝日テレビの局アナと芸能人の原田龍二、と昨晩友だちに電話で話したら「ワッ」と驚かれた。原田龍二って有名らしい。知人たちに伝える、 と興奮ぎみ。へえ~。六月一日の十二時十五分あたりから放送予定。静岡限定。 …

閑人亭日録

「阿久正の話」 長谷川四郎「阿久正の話」(『日本短篇文学全集 第30巻 』筑摩書房1969年初版収録)を読んだ。まったく地味な若い勤め人の話。なんか面白くないなあ。さて、 村上春樹は『若い読者のための短編小説案内』文春文庫2004年初版でどのように語っ…

閑人亭日録

「馬」 小島信夫「馬」(『アメリカン・スクール』新潮文庫2008年20刷収録)を読んだ。誠にヘンな小説だ。語り手の会社員は正常なのかおかしいのか。妻がヘンなのか。 村上春樹『若い読者のための短編小説案内』文春文庫2004年初版から「馬」の項目、冒頭。 …

閑人亭日録

「ガラスの靴」 安岡章太郎の短編「ガラスの靴」を半世紀ぶりに以前と同じ本、『全集・現代文学の発見 第十五巻 青春の屈折 下』学藝書林1968年初版で再読。当時と同じ読後感。 痛ましい恋情に自分を重ねた。 《 僕はいつ迄も受話器をはなさない。ダマされて…

閑人亭日録

「目玉」 朝日新聞 読書面掲載「 荒川洋治さんが選ぶ平成ベスト本 5冊」の1番目、吉行淳之『目玉』新潮社1989年初版、七編収録の表題作「目玉」を読んでみた。私小説。 私には何がいいのかわからない。落語家の逸話が面白かった。 《 「今日の客には、大き…

閑人亭日録

「正午の殺人」 午後、知人の車でブックオフ函南店へ。文庫本を五冊。北村薫『野球の国のアリス』講談社文庫2016年初版帯付、同『詩歌の待ち伏せ3』文春文庫2009年初版帯付、 矢崎存美『ドクターぶたぶた』光文社文庫2016年初版、山村美紗『殺意のまつり』…

閑人亭日録

「選挙殺人事件」 坂口安吾「選挙殺人事件」(『日本探偵小説全集 10 坂口安吾集』創元推理文庫1985年初版所収)を読んだ。候補者の選挙運動の演説、ふるまいから殺人事件の 真相を言い当てる安楽椅子探偵。いやあ、参った。それにしても小さい活字だ。8…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』九 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第5章 再応答──あとがきに代えて 入不二基義」を読んだ。 《 「現に」という「力」としての現実性のことを、私は「絶対現実」と呼んだ。また、その偏在的に働く力に…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』八 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第4章 運命と現実についてもういちど考えてみる 森岡正博」を読んだ。 《 私たちは、言語のある種の極限状況にまで来ている。 》 208頁 《 入不二の問題提起の仕方…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』お休み 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第4章 運命と現実についてもういちど考えてみる 森岡正博」を読むつもりが一日中外出。 手につかず。 お昼前、知人の車に友だちと同乗して熱海のMOA美術館へ…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』七 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第3章 時間と現実についての補遺 入不二基義」を読んだ。じつに濃密な論述が展開されている。 濃密で底が見えない。しかし惹かれる。 《 私の主題は、形而上学的運…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』六 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第2章 現代哲学ラボ 運命論を哲学する」後半を読んだ。オツム覚醒。 《 入不二 非常におおざっぱな言葉使いをすれば、相関主義は認識論的なんですね。その認識は人…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』五 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第2章 現代哲学ラボ 運命論を哲学する」後半を少し読んだ。入不二と森岡の質疑応答。 これがじつに難解かつじつに知的刺激に満ちていて、ビンビン来る。しかし誤字…

閑人亭日録

『運命論を哲学する』四 入不二基義・森岡正博『運命論を哲学する』明石書店2019年初版、「第2章 現代哲学ラボ 運命論を哲学する」を少し読んだ。引用不能。じつに難解、じつに 刺激的、じつに面白い。言っていること(書かれていること)は難しくはないと…