2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

魅力あるモノ

リストラをしている日本の某大手企業について、《 明確な成長シナリオを描いて実行していかなければ、ジリ貧が続くのみだ。 》 という評価がある。そんな明確な成長シナリオってあるのだろうか? 考えつくあらゆる手を打って、その失敗、成功から次の手を考…

ふたたび赤い悪夢

午前中は視察対応。お昼開館。 法月綸太郎『ふたたび赤い悪夢』講談社文庫1996年2刷を読んだ。『頼子のために』『一の悲劇』と続く三部作の第三部。 名探偵法月綸太郎は、『頼子のために』で受けた心の深い傷にもがき苦しんでいた。《 半年前に関与した事件…

一の悲劇

法月綸太郎『一の悲劇』祥伝社ノン・ポシェット文庫1996年初版を読んだ。小学生の子供が人違いで誘拐され、身代金授受に失敗し、殺される。誘拐されるはずだった子供の父親の独白で物語は進む。歳月を乗り越えてくる悪夢。そして驚愕の真犯人。『頼子のため…

頼子のために

法月綸太郎『頼子のために』講談社文庫1993年初版を読んだ。裏表紙の紹介文。《 「頼子が死んだ」。十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて相手を刺殺、自らは死を選ぶ──という手記を残して…

休館日

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。ジェフリー・ディーヴァー『12番目のカード』文藝春秋2006年初版帯付、レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』早川書房2007年4刷帯付、計210円。後者、この村上春樹の訳はどんな印象だろう。 お昼前に近所の…

誰彼(たそがれ)

法月綸太郎(のりづき・りんたろう)『誰彼(たそがれ)』講談社文庫1992年初版をワクワクして読んだ。本格ミステリ。裏表紙から。《 謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた!/ そして4時間後には…

安藤信哉展初日

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で四冊。有栖川有栖『妃は船を沈める』光文社2008年2刷帯付、フィリップ・アリエス『死を前にした人間』みすず書房1990年初版帯付、ジョン・ディクスン・カー『火刑法廷 新訳版』ハヤカワ文庫2011年初版、ドナルド・E・ウェ…

宿題で来館

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。北森鴻『触身仏』新潮文庫2009年10刷、平松洋子『夜中にジャムを煮る』新潮文庫2011年初版、計210円。後者は贈呈用。後者から。《 「注意一秒、けが一生。焼酎一升二千円」 》 きのうもきょうも一昨日も、親御さんと…

エッシャー宇宙の殺人

展示絵画に名前を付ける。いい展示だ。 有栖川有栖『有栖の乱読』メディアファクトリー1998年初版、第二部「有栖が語るミステリ100」の97番に荒巻義雄『エッシャー宇宙の殺人』。《 この作品の舞台は、架空の港町カストロバルバです。カストロバルバは、エッ…

展示

安藤信哉の絵画、少し外してゆったりと展示する。知り合いの絵描きさんたちが来館。いい絵だねえ、と感心しきり。 ネットの見聞。《 ふつうに考えられているように、外交とは両国の「利害の一致点」を探すことにあるのではない。 「利害がずれるところ」を探…

8月19日(日) 田村英二展最終日/スペース

玄関前の駐車場で赤とんぼが静止浮遊している。秋近し。開館時間前から来館者。賑やか。盛況裡に無事終了。ほっ。 加納朋子『スペース』東京創元社2004年2刷を読んだ。『ななつのこ』『魔法飛行』に続く駒子シリーズ第三作。「スペース」「バック・スペース…

8月20日(月) 休館日

朝は涼しくなったけど、昼間は暑い。無事撤収。ほっ。 ブックオフ沼津南店で久しぶりにお買いもの。鮎川哲也・島田荘司編集『ミステリーの愉しみ5 奇想の復活』立風書房1997年5刷帯付、山口雅也『キッド・ピストルズの慢心』講談社1995年初版、古川日出男『…

休館日のようなもの

昨日と同じく、朝は涼しくなったけど、昼間は暑い。先の展示で邪魔にならないよう移動した重い物を設置し直す。ふう。 安藤信哉の絵画を倉庫から出す。多めに出して、うーん、悩ましい。どれも外せない。展示室がもっと広ければなあ。安藤信哉の50年にわた…

仁王立ち

昨夜は夏祭りの交通規制が解除された午後9時過ぎににわか雨。幸運な祭りの後。きょうはまた天候不順。でも体調は連動していない。ほっ。開館時間前から来館者。賑やか。田村英二展、明日で終りで〜す。《 寂しく仁王立ちした女性の匂いがする。 》 早坂類 …

黒山の人だかり

三島の夏祭りはきょうが最終日。一昨日は歩いて、昨晩は三階の部屋から原宿竹下通り並みの人だかりを眺望。去年と違うのは黒山の人だかり。去年までは黒山ではなくまだら模様の人だかりだった。今年は茶髪が激減。浴衣が増えている。面白いものだ。 朝、ブッ…

8月15日(水) 夏祭り

きょうから三日間は三島市の夏祭り。我が家の前を西端に、東の三嶋大社まで700メートルの道路両端に、露天がぎっしり並ぶ。昨夜から設置が始まり、今朝も早くから威勢のいい声が聞こえてくる。降ったり晴れたりの、いかにも夏の気まぐれ天気。雨なのでバ…

空白を埋める

朝、ブックオフ長泉店で二冊。小林信彦『日本橋バビロン』文春文庫2011年初版、庄野英二『星の牧場』角川文庫1991年6刷、計210円。後者は、一昨日話題の印刷が抜けていた74、75、83、83章などを読むため。 庄野英二『星の牧場』の結びから連想した俳…

星の牧場

今月に入って初めてのまとまった雨。バスで来る。女性運転手。運転が丁寧な気がする。 庄野英二『星の牧場(まきば)』角川文庫1986年4刷を読んだ。傑作。太平洋戦争から帰還した傷痍軍人のイシザワ・モミイチが、元の職場の牧場で再び働く。彼は、戦時中の…

休館日

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。高階秀爾『フランス美術史』講談社学術文庫2001年17刷、レイモンド・カーヴァー『愛について語るときに我らの語ること』中央公論新社2006年初版、計210円。 気まぐれ天気のきょうはのんびり過ごす。 ネットの拾いもの…

幸福度

源兵衛川の月例清掃をして美術館へ。開館にギリギリ間に合う。すぐに来館者。ほっ。 田村セツコさんが田村映二氏の親戚だと知ってびっくり。1975年に出たサンリオのギフトブックをお見せする。古くないですね〜と、田村氏。 ネットの見聞。《 ニューヨーク・…

『時局』インタビュー

ネットのうなずき。内田樹の「『時局』インタビュー」から。《 本当のディスカッションというのは、「自分が知っていること」を言い立てることではなく、「自分がはじめて聞いた話」に反応することなんです。 》《 「客観的な視点」というようなものは、どこ…

んんん?

今の国会は「んんん?」。論じる気がしない。 昨晩近所のスーパーでいつもの食器用洗剤を購入。手にして違和感。台所で見較べる。デザインが少し変わった。容量が270mlから250mlに。こうして実質値上げをしていく。 ネットの見聞。《 要するに、地球上におけ…

山口謡司『ん 日本語最後の謎に挑む』新潮新書2010年2刷を読んだ。「ん」の発明までの四苦八苦。大変だったなあ。《 言語の歴史は、思想の潮流と無関係ではない。平安時代の仏教思想の歴史は、同時に日本人がどのように日本語を自在に使って自らの思想を表現…

んん

んん、とするにはnを四回打つんだ。今気づいた。 ブックオフ長泉店で堀江珠喜『「人妻」の研究』ちくま新書2005年2刷、山口謡司『ん 日本語最後の謎に挑む』新潮新書2010年2刷、計210円を一昨日買った。五十嵐貴久『シャーロック・ホームズと賢者の石』光文…

のんびりしてられない

昨日は知人と四方山話でのんびりしていたので、晩になって無人火星探査機「キュリオシティ(好奇心)」が火星に無事着陸を知った。歴史に残る快挙だ。未知との遭遇が待っている。ニュースでは小さい扱いだった。偉業に気づいていないのかなあ。 一昨日の毎日…

休館日

昨日はやはり暑かった。最高気温35.5度。きょうは天候不順。頭上にきのこのような厚い雲。午前中に雑用を片付け(汗びっしょり)、午後はのんびり。 ネットの見聞。《 自らの表層としての智のなかには結果として権威、権力志向しか存在しない。その智か…

地獄の季節・続き

午前中はグラウンドワーク三島の研修のお手伝い。地獄の季節とはきょうのことか。正午過ぎ開館。ひっきりなしに来館者。一段落の午後四時、コーヒーがにわかに恋しくなった。お湯を沸かし、二週間ぶりにインスタントコーヒーを飲む。ホットな味わい。 『地獄…

地獄の季節

アルチュール・ランボー『地獄の季節』を鈴村和成の訳(思潮社・海外詩文庫、1998年)で再読。『地獄の季節』は若い頃、小林秀雄の訳(岩波文庫)で投げ出し、それから何人かの訳でも挫折、今年になって粟津則雄の訳(新潮社・世界詩人全集9、1968年)でや…

古本

昨夕、ヒッピースタイルの白砂勝敏氏が古本を数十冊持って来館。農家からいただいてきたんだけど、どんな本ですか?拝見。和綴じ本の頼山陽『日本外史』が二十冊近く。これは使い道があるから、保管しておくとよいです。他の昭和半ばに出た数冊をいただく。…

遠まわりする雛

米澤穂信『遠まわりする雛』角川文庫2010年初版を読んだ。『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』に続く古典部第四作。高校一年生の古典部員男二人女二人の、一年間の心模様を描いた七篇からなる短編集。前三作を読んでいると、深く味わえる…