2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

挿絵〜イラスト

きょうパソコンを自宅へ移すはずが、業者の手違いで10日も延びてしまった。げんなり。 昨日鏑木清方を話題にしたので、その流れで。近代挿絵は鏑木(かぶらき)清方に始まり、そして清方に終った、と思う。雑誌『芸術生活』1974年8月号、特集「さしえの黄…

「いき」の構造

ブックオフ長泉店で二冊。ロアルド・ダール『ガラスの大エレベーター』評論社2005年2刷、ハル・ホワイト『ディーン牧師の事件簿』創元推理文庫2011年初版、計210円。前者は田村隆一の訳を持っているけど、柳瀬尚紀の「訳者から」を読むと、こりゃ買うしかな…

再読・ミステリー中毒

ブックオフ長泉店で二冊。吉村達也『侵入者ゲーム』講談社1996年初版帯付、『尾崎翠集成(下)』ちくま文庫2002年初版、計210円。 養老孟司『ミステリー中毒』双葉社2000年初版が平積になった本のてっぺんにあって、ふと手に取ったら、以前読んで貼ってあっ…

本よみの虫干し・続き

関川夏央『本よみの虫干し──日本の近代文学再読』岩波新書の「まえがき」から。《 文学には日本近現代史そのときどきの最先端が表現されている。文学は個人的表現である。と同時に、時代精神の誠実な証言であり必死の記録である。つまり史料である。 》 この…

本よみの虫干し

昨日の午後は知人の誘いに乗って、彼の車で熱海のMOA美術館「広重 東海道五十三次展」へ行く。保永堂版の摺、保存の良いものが並んでいる。「三島」の駕篭かきの足の六本指は、目視では確認できなかった。《 構図に北斎ほどのうまさもなく、歌麿のような…

地図男

昨日帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。海堂尊(たける)『ブレイズメス1990』講談社文庫2012年初版、ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』評論社2006年18刷帯付、同『すばらしき父さん狐』評論社2008年3刷、計315円。『チョコレート工場の秘密…

ブラバン

津原泰水(やすみ)『ブラバン』バジリコ2007年7刷を読んだ。1980年に広島市(多分)の高校の吹奏楽部員だった男女が、四半世紀の時を経て再結成に向かう。総勢三十四名のメンバーたちが繰り広げる、大群像劇。 2005年頃の四十路の現在と1980年頃のささやか…

楽しい会話

昨日帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。ロアルド・ダール『アッホ夫婦』評論社2005年初版帯付、ロイ・ヴィカース『百万に一つの偶然』ハヤカワ文庫2003年初版、計210円。 昨晩も雨。晴れた今朝は日陰に水溜り。明るい冬空。 ウェブサイトでエミリ・ディキン…

日差しも弱く寒い一日。 紫は、好きというより、近寄り難くて惹かれる色だ。丸山(美輪)明宏『紫の履歴書』のように。《 西洋でも日本でも、この色が貴位を表す伝統は根強い。その何よりの理由は、原料や技術の上から紫の発色が困難であったところにあある…

日本の伝統色

昼に雨が止んだので、旧美術館へ自転車で来る。気温が上がらず、寒々した気分。ちょこちょこ片付け。 昨日買った福田邦夫『すぐわかる日本の伝統色』東京書籍を見て、本棚から小泉喜美子『ミステリー歳時記』晶文社1985年初版を取り出す。月刊雑誌『小説推理…

深夜の散歩

昨日の続き。『決定版 深夜の散歩』は、福永武彦、中村真一郎そして丸谷才一の共著。ミステリー雑誌に連載した三人のエッセイをまとめたもの。しんがりの丸谷才一は1961年から1963年に連載している。半世紀前だ。今読んでも、昨年発表されたような新鮮な印象…

終り方が大切

毎日新聞朝刊、書評欄で故丸谷才一のエッセイ集『快楽としてのミステリー』ちくま文庫を若島正が紹介していた。《 どれを読んでも楽しいことこの上なしだが、ここで一篇だけ紹介しておこう。『深夜の散歩』にも収録されていた、「終り方が大切」と題されたエ…

美術〜アート

今朝は昨朝より寒かった。乾燥しているので路面凍結はなく、やれやれ。 処分予定の雑誌を整理。『BRUTUS』マガジンハウスの美術特集が四冊。 「究極のアート特集 ゴミ芸術論」1995年 「再び、空想美術館へ」1996年 「日本美術? 現代アート?」2002年 …

松永耳庵

この冬一番の寒さのよう。路面も凍結。自転車で転びそうになった。冷っ。おお寒。 『芸術新潮』2002年2月号特集「最後の大茶人 松永耳庵 荒ぶる侘び」を読んだ。 「電力の鬼」といわれた耳庵松永安左エ門(1875-1971)。享年95歳。子はなし。《 東邦電力の…

寒い朝

この日の未明、仕込み中に阪神淡路大震災が起きた。仕事が一段落、テレビをつけた。空撮で見た火の手に仰天した。今朝も寒かった。でも、火が恋しい、なんて言えない気分。 午後、スーパーへ段ボール箱を貰いにいき、ついでにブックオフ長泉店へ寄る。赤瀬川…

ブレヒト詩集

出掛けに雨がポツポツ。遠くは青空がのぞくのに〜。自転車で来る。美術館の電話を今月末で解約の手続き。メールは変更しない予定。 梱包は終っても紐で結わえる作業が待っている。ふう。 林達夫・久野収『増補 思想のドラマトゥルギー』平凡社1984年、「演劇…

梱包完了

畑一面に霜柱。箱根山は雪景色。富士山手前の愛鷹山も雪景色。寒いはずだ。九時半、エアパッキンを買い、自転車に積んで歩いてくる。ふう、汗ばんだ。これで幅120cm長さ50mを五巻買った。在庫を加えれば、300メートルほど使ったか。午後、絵画の梱包を完了…

十三歳〜二十二歳

雨なのでバス。エンジンかからんなあ。いや、私の就業意欲が。注意30000。50メートルのエアパッキン(プチプチ)が終えたので明日また買いに行く。絵の梱包もいいかげん飽きてくるなあ。ふう、早々と店仕舞いだ。 北森鴻『なぜ絵版師に頼まなかったの…

1月12日(土) 俳句集

友人たちと日がな一日、熱海を歩いて廻った。昼前に見番で芸妓の華やかな踊りを観賞、蕎麦を賞味し、コーヒーで一服、路地裏を探索、お土産屋で友人たちはお買いもの、急な坂道に設けられた石段を歩いたり。昭和レトロが満ちている、見知らぬ他国の街へ迷い…

二十歳

朝、晴れ着のお嬢さんたちがポツポツ。きょう晴れ着を着ていれば、二十歳と見られるなあ。そういえば、昨日行った熱海に「五月みどりの店」があって、本人が愛想を振りまいていた。 ブックオフ長泉店へ本を売って二冊買う。大塚ひかり『愛とまぐあひの古事記…

浮世絵ミステリーゾーン・続き

倉庫へ収蔵する本と美術品の選別を終え、昨日から安藤信哉の絵を梱包している。エアパッキンでぐるっと巻くだけだけれど、床に置いて巻くので、けっこう骨が折れる。ふう。休み休みの作業。 高橋克彦『浮世絵ミステリーゾーン』講談社文庫では当然、秘画=春…

浮世絵ミステリーゾーン

高橋克彦『浮世絵ミステリーゾーン』講談社文庫1992年4刷を読んだ。読みやすい。『写楽殺人事件』等のミステリーと同じ著者とは思えん。大枠の「暮らしに生きる浮世絵」「浮世絵情報戦争」「絵師・この不思議なるもの」といった表題にみられるように、読者の…

シルバー川柳

一息ついた昼下がり、You Tube でみなみらんぼうの歌『途上にて』を聴く。二十代の後半、この歌に出合い、シングル盤を買った。擦り切れた盤を今も聴いている。アルバムよりもシングル盤のほうが演奏が胸にじいんとくる。生きなきゃ、と思い直す。 トーハン…

1989年平成始まる

昼食後、息抜きにブックオフ長泉店をのぞく。多木浩二『絵で見るフランス革命』岩波新書1989年初版、石持浅海(いしもち・あさみ)『Rのつく月には気をつけよう』祥伝社文庫2010年初版、高橋克彦『浮世絵ミステリーゾーン』1992年4刷、真藤順丈(しんどう・…

休息日

変換入力したら休息日ではなく急速日と出た。そんなに急いでどこへ行く。 ブックオフ長泉店で文庫を二冊。井上夢人『もつれっぱなし』文春文庫2000年初版、鈴木光司ほか全13人『午前零時 P.S.昨日の私へ』新潮文庫2009年初版、計210円。 大岡信『一九○○年…

1月 5日(土) 明治漢詩文集

小寒。寒い。二階の収蔵庫から額装された絵を一階へ下ろす作業をゆっくりゆっくり、休み休み。ここでギックリ腰になったら……笑えぬ寝正月だ。 昨日取り上げた明治文學全集『62 明治漢詩文集』筑摩書房1983年初版、神田喜一郎の「編者後記」から。《 明治の漢…

明治の漢文学

川口久雄『平安朝の漢文学』吉川弘文館1981年初版、「一 日本漢文学序説」から。《 こうして明治期前半期は、江戸漢文学の余波たるにとどまらず、江戸漢文学の残山剰水たるにとどまらない。海彼における希有の経験を、漢詩表現というオブラートに包んでわが…

1月 3日(木) 仕分けと梱包

昨日ブックオフ沼津南店まで遠出。海堂尊(たける)『ひかりの剣』文藝春秋2008年初版帯付、小松左京『虚無回廊 III 』角川春樹事務所2000年初版、『ニューヨーカー短編集 I 』早川書房1980年14刷帯付、大原富枝『ベンガルの憂愁』ウェッジ文庫2008年初版、…

展示室へ移動

寒い朝。昨日と違って風が無いから自転車が楽。スーパーで段ボール箱をもらって旧K美術館へ。安藤信哉の大きな絵を収蔵庫から展示室へ運ぶ。同じ一階でわずかな距離だけれど、ふう、お疲れモード。 ネットの見聞。《 あれ、筑摩の山風明治小説全集が復刊し…

メメント・続

初夢は、最後の一口で御飯が終るとき、手はずしして茶碗が畳をころがっていったけれど、御飯は茶碗からこぼれなかった、というもの。どんな意味だろう? 珍しく憶えている。 森達也『メメント』実業の日本社文庫から。《 死を否定せずに肯定する機能を持つか…